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第10話

55
2019/07/07 16:15
"わぁ!綺麗なお花!"



"そこら辺にあったから摘んできた"



"ありがと!やっぱり※*#は優しいね"



"…うっせぇ"



























眩しい光が目を刺激してくる。



「…ようやっと目ぇ覚めた?」




薄く目を開けると、目の前にソクジンさんの顔があった。



『…………わわっ、わっ、え!?えっ、、、え!?』


「何今更驚いてんだよ…朝っぱらからうるせぇ」


怠そうに頭を掻いて少しヨレた白いTシャツで目を擦る。


いや、逆に驚かない人っているのかな。


「2人とも、もうご飯できてるよ!」


バタンと強く扉を開けて、テヒョンイが叫ぶ。


「…うるさいやつもう1人居たわ。だってよ、行くぞ」


そういってソクジンさんはムクリと起き上がって、私を置いてテクテクとテヒョンイの方に歩いていった。





『行くぞとか言うくせに私は置いてくんだ…けっ』





…そういや、今日の夢なんだったんだろう。


5歳くらいの女の子は私の小さい頃にそっくりだった…が、肝心な男の子の顔が思い出せない。





それにあのお花……白くて小さな可愛いお花の名前も分からない。



前のお父さんは花屋を営んでいたから、大抵のお花は分かるはずなのに……





どこか心に突っかかるモヤモヤは消えないまま、私は静かに朝ごはんを食べた。

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