大西「 そっか、それで謙杜が怒ったんやね 」
『 そうなの 』
『 謙杜があそこまで怒るなんて思ってなくて… 』
結局レッスンが終わっても謙杜は私と目を合わせてくれなくて
唯一私のことを詳しく知っている流星くんに全部を話した
大西「 けど、職業隠してただけであんなに怒るかな? 」
『 どういうこと? 』
大西「 もっと他に理由があるんじゃないかなって 」
大西「 ほら、例えば謙杜とあなたちゃんが付き合ってるとか 」
『 ないないない! ただの従兄弟だもんそんなの… 』
じゃあ何でだろうね~
って言われたけどそんなの理由はひとつしかない
私がお仕事を隠してたから
謙杜は裏切られたような気持ちになったんじゃないかな
反抗期真っ只中の謙杜にとって
今頼れるのは私かメンバーさんだから
信じてくれてたんだとしたらダメなことしちゃったよね
『 謝らないとなぁ… 』
大西「 …ねえあなたちゃんはさ、謙杜の事好きなの? 」
『 え? 』
大西「 ただそうなのかなって思っただけだよ? 」
『 …違うよ 』
大西「 … 」
違うよ
って否定する時に
ちょっと心がズキッてなった事には気付かないふりをして
近くにあったお茶を飲む
大西「 ちょ、それ僕の! 」
『 嘘、ごめん! 』
大西「 僕は大丈夫だけど… 」
『 あ… 』
あなたちゃんって天然だよね
って笑う流星くんが
夜空に光る星みたいに綺麗に見えた
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アイコンと名前変えました!
小説と関係なくてすみません!!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。