駿佑side
あなたからの、手紙........?
あなたが俺に.......
俺は恐る恐る封を切った
駿佑へ
今、どう過ごしていますか?
多分、あなたがこの手紙を読んでるってことは
私はきっと遠くの場所にいるね
この日が来るって、信じたくないけど、きちゃったんだ
辛い思いさせて、ごめんなさい
でもね、こんな時だからこそ、
駿佑には、この場所に行って欲しい
駿佑が、壊れてしまいそうなくらいに、心がボロボロになった時
行ってください
そしたら、蘇ってくる
私たちが始まった場所だよ
『誰もいない公園』
あなたより
俺とあなたが、初めて会話した場所でもあり、出会った場所.....
涼介くん.........
これが、あなたの願いなら、希望なら.......!!
そういうと俺は駆け出した
いつからだろう
俺は、1人じゃない
そう思えたのは
きっと、あなたがそばにいてくれたから
ずっと、1人だと思ってた俺に
あなたは、光をくれた
生きる希望を、俺にくれたんだ
もう、あの日から1年になるんだ
.....あの夏、あなたは、この公園で1番大きな木のそばで、自ら命を断とうとした
木のそば.......
.......あれ?
木のそばの近くに、一枚の手紙が置いてあった
差出人は、西浦あなた
.....きっと、涼介くんが置きにきてくれたんだろうな
俺はそっと手紙を取り、封を切った
駿佑へ
懐かしいね
ここは、私たちが初めて、喋った場所
私は、ここで自殺をしようとしてました
でも、駿佑がとめてくれましたね
最初は、「なんなのこの人、私のこと何も知らないくせに
だからそんなこと言えるんだよ」って意地を張ってました
罪滅ぼしのため
死ぬに変わらないんだって、諦めかけてた
でも、駿佑が変えてくれた
色ひとつない私の人生を、明るくしてくれた
生きる希望をくれた
ありがとう
あの時、私を見つけてくれて
次の手紙の場所を書きます
駿佑が1人で大丈夫になるまで、この手紙を探してね
『プラネタリウム』
あなたより
ありがとうをいうんは、俺の方やで
俺に生きる希望をくれて、待ってくれてありがとう
.....でも、ひとつ訂正が
確かに、あなたにとってあの日喋ったんは初めてやったかも知れんけど
俺は、今でも覚えてる
それは、今から3年前
親父に暴力を振るわれることが多く、俺はよく夜中こっそり家を抜け出した
そう思って、家から持ち出したカッターナイフで手首を切ろうとしたときやった
そういうとあなたは、俺からカッターナイフを取り上げた
そういうとあなたは帰っていった
この時はむかついたけど、何故か心震えた
そっから俺は自分がしてることがバカバカしくなって、そっと家に帰った
多分、こっから始まってたかも知れんな
俺は思い出に浸りながら、次の場所へと足を向けた
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これからもお願いします!!
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。