数十分後
ガチャン
ガラガラ
***
盲いた目をしている
窓の無い部屋で
語れば花が咲いた
二人夜を見てた
変わってないだろか
変わってるんだろな
春を待つ胸が苦しいのだ
開けた目に花は時雨
サヨナラが君と居た対価だ
その罪が僕の罰だ
盲いた目をしている
僕は君がみたい
それでも窓が無いと夕陽すらも見えない
子供の頃は月だって行けた
夢の中なら空だって飛べたんだ
僕の目に君が見えないなら
何が罰になるのだろう
神様が何も言わないなら
誰が僕を赦すのか
窓の無い砂漠の中で僕は誰かを待っていて
空いた灰皿やビールの缶が示した心象風景は
この人生で高い高い塔の上の方から
心って奴を一本垂らして
やっと誰か登ってきた
そいつが君だった
春を待つ胸が苦しいのだ
苦し紛れの縹だ
サヨナラを僕らは言わなくちゃ
それだけは判るはずだ
春を待つ胸が苦しいのだ
開けた目に花は時雨
サヨナラが君と居た対価だ
その罰がこの弱さだ
春を待つ僕の夢だ
***
ーーー次回へ続くーーー
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。