第23話

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2019/08/30 03:30

そう伝えれば、天川さんは、ぽかんとなって固まってしまった。けれど、みるみる内に赤くなって、

天川海月(あまかわみづき)

え！ まって！ 白鳥くん！ うそ！

と、天川さんは叫んでくるりと後ろを向いてきまう。そしていきなり自分の頬を両手でパンッ！と叩く。

白鳥海星(しらとりかいせい)

え、天川さん⁉

俺は驚いて、名前を呼べば天川さんはまたくるりと回ってこちらを向いた。

天川海月(あまかわみづき)

現実だあ……。白鳥くん、ほんとに私の事好きなの？

白鳥海星(しらとりかいせい)

好きじゃなかったら、告白なんてしないよ

そう伝えると、天川さんはぽろぽろと涙を流し、泣き始めてしまった。

白鳥海星(しらとりかいせい)

え、天川さん嫌だった？　ごめん！

天川海月(あまかわみづき)

ううん、違うよ。白鳥くんの告白が嬉しくて、嬉しすぎて……。私も、ずっと白鳥くんが好きだったから

天川さんはそう言って、泣きながら笑った。
それを聞いて、胸が暖かくなっていく。

白鳥海星(しらとりかいせい)

(天川さんも俺を好きでいてくれたんだ……)

それがとても嬉しかった。
そして、大切な言葉をもう一つ。

白鳥海星(しらとりかいせい)

天川さん、俺を好きになってくれて、ありがとう。俺と付き合ってくれませんか？

天川海月(あまかわみづき)

こちらこそ私を好きになってくれてありがとう。　私でよければ、よろしくお願いします！

天川さんは最高の笑顔で答えてくれた。こうして、俺は天川さんと晴れて恋人同士になることができた。

じゃんけんに負けて図書委員になったこと、不思議な映像が見えるようになってしまった事……。全てが、この瞬間やっと良かったなと思えた。







そしてこの日以来、俺は涙を見ても想い出が見えなくなった。それは、いただいたお守りのおかげなのか……それとも？　理由は中野神社の神様だけが知っている。