〜5日目〜
〜放課後〜
この村の図書館は山の奥にある割には立派な建物
だ。だからこんな山奥でも通いたくなる。まんまと
誘導されてる住民だ。
この本は何代も前の村長が書いたらしい。
本にはこう書いてあった。
〜声の主〜
この本を開いた者は、何かしら歴史に興味がある者
であろう。
声の主をご存知か?
知ってる人がほとんど。。いや、今ここに居る者が
聞こえてしまった者かもしれん。
今がいつの時代かはあえて書かないでおこう。
書いてしまったら皆もっと気になってしまうだろ
う。
ここから先は悪魔で個人的に思っている事だ。
いつの時代かは言わないと言ったばかりだが、少し
だけ。少なくとも、私が生まれる前から声の主の噂
はあった。だから正直なところ、私にも分からな
い。
しかし、私は声の主のことを
「封印されたSOS」だと思っている。
助けを求めたくてもダメだった。。
誰も振り向いてくれない。。
お願いだから早くそっちに連れて行って。。
声の主の正体は恐らく、誰かに守って欲しかったの
だろう。だから「死後婚」でもいいからと。。
死後婚とはその名の通り死後に結婚する人の事だ。
こっちではもう手遅れだから、あっちに行ったら一
緒にいて欲しいと。
声の主の正体はそう伝えたかったのだと思う。
確かに、助けたいけど助けられない。。いや、助け
てはいけないSOS。
つまり、「封印されたSOS」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。