私の名前は緋山美海子(みかこ)。
私は聴覚障害で補聴器を着けて生活をしています。
でも、ほとんど音が聞こえないので私には沢山の危険があるのです。
……キキーーーー……ドーーーン……
??「おい、轢かれたぞ。パトカーと救急車呼んでくれ。」
藍沢「退いてくれ。医者だ。」
??「分かりました。」
藍沢「おい、分かるか?」
美海子「うん。」
藍沢「ん?補聴器?聴覚障害あるのか……。」
美海子「?……あお、おおいあい…。」
訳→→【?……あの、ここいたい。】
藍沢「ちょっと触るぞ。……骨盤折れてるな……。」
そこへ救急車が来た。
藍沢先生は救急隊に翔北の医者であること、翔北に運ぶためつないでもらった。
白石「はい。翔北救命センター。」
藍沢「白石か。」
白石「藍沢先生?遅いけどどうしたの?」
藍沢「出勤中に事故があって、これから翔北に運ぶ。」
白石「分かった。」
白石先生は冴島さんと藤川先生を救急車のほうに向かわせた。
白石「藤川先生、冴島さん、これから白車が来るから行って。」
藤川「おう。」
冴島「分かりました。」
白石「もしもし緋山先生?白車来るから手伝って?」
緋山「もしもし白石。うん。分かった。」
そして緋山先生も来てくれて救急車も来た。
藍沢「名前は分からない。」
冴島「骨盤骨折で救急車内で意識を失ったため挿管してます。」
藍沢「一応頭も見る。」
白石「分かった。藤川先生は骨盤を、藍沢先生は頭をお願い。緋山先生は……。緋山先生?」
緋山「……なんで……。」
白石「緋山先生、知り合い?」
緋山「この子の名前は緋山美海子、28歳。で私の妹。先天性の聴覚障害で補聴器を着けてるけど音は……。」
藤川「そうか。音が聞こえないからか……。」
藍沢「頭は大丈夫そうだ。緋山、妹助けよう。」
緋山「うん。冴島、エコー。」
冴島「はい。」
そして美海子は一命を取り止めた。
緋山先生は仕事以外、美海子のそばにいる。
緋山「美海子、ごめんね。私に会いに来て事故に会うなんて。」
美海子「スースースースースースースー」
緋山「早く起きてよ。美海子。」
美海子「スースースースースースースー」
美海子からは規則正しい人工呼吸器の音が聞こえてくる。
白石「緋山先生、また美海子さんの所?」
冴島「そうだと思います。」
藤川「そろそろ緋山倒れそうだぞ?」
白石「うん……。」
藍沢「仮眠室で休ませるか。」
冴島「そうした方がいいです。」
藤川「俺もそう思う。」
すると緋山先生が4人を呼んだ。
白石「緋山先生、どうしたの?」
緋山「美海子が。」
……トントン……
藍沢「分かるか?」
美海子「あおおいあ、あいあおうおあいあいあ。」
訳→→【あのときは、ありがとうございました。】
藍沢「いや。無事で良かった。」
……トントン……
藤川「骨盤骨折で治るまで時間がかかる。」
美海子「うん。」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。