" きゃー!! "
今日も、いつもと変わらず朝から女の子達に囲まれ黄色い歓声をあびてるアイドルみたいな中島くん。
中島くんは容姿に性格に、頭脳に身体能力までなんでも完璧なそんな素敵な人。
そんな中島くんには、ファンクラブもあってどこぞのアイドルかよって、笑
そのファンクラブのなかには暗黙のルールがあるらしい。
・ 中島くんに恋をしてもいいけれどみんなのものだから告白はしちゃいけない。
・ 抜け駆けはしない。
・ 中島くんを見るとき、中島くんに喋りかける時は中島くんFC会員の誰かと一緒に。
その、一番最初の " みんなのもの " というのに
私は納得ができない。
中島くんだって恋をしたいだろうし、それにものってなによ。ものって。
??「…あなたさん。」
あ、ごめんなさい。私の名前はあなたです。
ファンクラブには入ってないけど
一応中島くんに恋をしている多くの人の中の一人。
??「あなたさん?」
あれ?私こんなに中島くんのこと好きだったっけ?
なんか幻聴聞こえる、、ファンクラブの人達みたいにはなりたくないのに、
??「あなたちゃん!!」
「はい?!?!」
え、何。私。どういう状況。
目の前には私の顔を心配そうに除く中島くん。と
そのお友達の、菊池、風磨くん、
通称 " ふまけん " 。
が私の目の前に、
何。何事でしょうか。まさか私何かやらかしましたでしょうか。
中島「可愛いね!髪型。似合ってる」
「え、あ、ありがとう、」
なぜ?なぜあの中島くんが私の髪型を褒めているの?
今日は至って普通、なはずだけど
あ、ちょっと巻いたんだっけ。
でも私のこと知らないはずの中島くんがなんで分かるの?
菊池「中島な、お前のことずっとみt「菊池?」」
菊池「…こんわ、」←
中島「姫のことで俺が気づかないなんてことはないんだよ?」
「は、はぁ…」
中島くん。改めて思うよ。君はやっぱり凄い。
こんな甘い言葉を色んな子にかけているんだもんね。
凄い、憧れるな、
中島「あ、あと今日お昼迎えに来るから待ってて?」
「いやでも私っ」
中島「じゃあまたお昼ね?ニコッ」
アイドルスマイルを残して、中島くんは自分のクラスへと進んで行った。
「…はぁっ……」
私はそこまでクラスの人気者なわけでもないし、
そこまで人気じゃないわけでもない。
ただ友達は少ないけれど。
…というかいないけど。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。