あなたが旅立った日
それぞれに大きな傷を負って
それを支え合って1日を終えた。
これからの活動は俺たちのメンタルの復活を待ってから
そう話が落ち着いた。
夜皆憔悴しきって一言も話さずに部屋に向かった
夜中酷い喉の渇きにリビングに向かった
あかりのついたダイニングのペンダントライト。
そこだけが暗がりの中灯されていて
ソジュ片手にユンギが座っていた
目の前にはあなたの遺影と遺骨を並べて
誰にも見られないところで
静かに涙を流すユンギ。
そうだ。
ずっと泣き続けるマンネ達についてくれてた
そのせいでユンギは通夜も葬儀も泣けなかったんだと気づいた
そう言って2人で夜遅くまで泣いた。
まだ14歳だった少女はいつの間にか20歳になって
お酒の飲める歳になったけど
一緒に盃を交わす事もなかった。
この日を境に
俺たちは少しずつバランスを崩し始めた…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!