第106話

Ep.93
185
2021/04/05 23:25




秋の匂いが強く感じ始めた頃




俺たちはシヒョクヒョンに呼ばれた。




緊張しながら向かった社長室。





そして差し出されたのは小さなUSB





そのファイルの中には見覚えのある字体。




俺らの名前とおそらく曲名。





あなたが作った曲。






その音源に吹き込まれたあなたの声





すごく懐かしかった。
パンPD
パンPD
あなたから預かっていたものだ。
パンPD
パンPD
これをどうするかはお前達に委ねる



そう言って渡された音源をどうするべきか




きっとあなたは俺たちを思って書いたんだろう




もう出会うこともないと思って





だからだろう。




この曲の中に自分への曲がない。




それがすごく悲しかった。
ナムジュン
ナムジュン
シヒョクヒョン。すいません。
ナムジュン
ナムジュン
まだ俺はこれを歌えません。
ソクジン
ソクジン
ナムジュニ?
ユンギ
ユンギ
すいません俺も今はまだ歌えないと思います。
ジョングク
ジョングク
ユンギヒョン?
ユンギ
ユンギ
この曲は7人ではなく8人で歌いたいので
ナムジュン
ナムジュン
だからすいません。もう少し待ってください。
ジミン
ジミン
俺もあなたと歌いたいです。
ホソク
ホソク
俺もまたあなたとステージに立って
その時初めて歌いたいと思います。
テヒョン
テヒョン
シヒョクヒョンわがまま言ってごめんなさい。
パンPD
パンPD
そうか。でもこれはナムジュナに預けておく
パンPD
パンPD
その時が来たら8人で聞かせてくれな?
防弾少年団
防弾少年団
はいっ!!!




この曲一つ一つ俺たちにとっては




とても大切で大事にしたい曲になった





とても特別でだからこそ





あの日以外この曲を歌うことは無くなった。






そんな事言ったらあなたは怒るかな。






あなた・・・。







俺ちゃんとリーダーやれてる?





みんなを守れてる?






お前が守りたかったもの






ちゃんと守れてる?







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