第63話

Ep.50
193
2021/03/29 14:34



あの日急にみんなで旅行に行きたいと言い出したあなた




最初はなんで今?と思ってた。





でもあなたにとってはとても大事な旅行だったんだと思う。





決していいとは言えない顔色だったけど




宿舎を出てからずっとあなたは笑顔だったから





星が綺麗な街で流れ星が流れた






柄にもなく8人でのこの先の未来が輝いていることを願った。






テヒョンアが作ったカレーは正直不味すぎて





でも不思議と笑顔になった。





焚き火をしてギター片手に歌を歌ったり




ホソギとグギは踊ってみたり




たまにはメンバーとの旅行もいいなと思った。










貴方
貴方
みんなにさ、手紙書いてきたんだよね。
テヒョン
テヒョン
え?
ジミン
ジミン
なにそれw
ソクジン
ソクジン
アヒャヒャヒャ。アオハルみたいだねー
貴方
貴方
ちゃんと聞いて?
そう言って読み始めたあなた。





そこにはみんなへの感謝。





今の思い。






そしてこれからの願い。







それが溢れんばかりに綴られていた。




ホソギやテヒョンア、ジミナにジニヒョン、グギにナムジュナ





みんな涙を浮かべてた。




今思うとこの手紙はまるで別れの手紙のようだった




いや多分あなたにとっては別れの手紙だったのかもしれない




今も捨てられずにとってあるその手紙。













––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––



ユン兄。





右も左も分からないまだ子供だった私。





愛想もなくて可愛げもないし




笑わないし話も満足にしない





そんな私を見捨てずいつも守ってくれてありがとう。





ユン兄は私の初恋でした。




––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––







あの小さくて光を宿さない目を持った小さな子




あの頃のあなたに言ってやりたい




お前の笑顔はみんなを幸せにする。




お前は才能に満ち溢れた素敵な女の子だと




お前はお前らしくいればいいんだって




自分を守ることに必死で兄貴の影を追いかけてた少女。





その子は大きな花を咲かせた。




お前は防弾少年団の光だったよ。







プリ小説オーディオドラマ