あの日から少し達納骨も無事済ませた
納骨堂に収まることも考えた
でも桜の木が好きだったあなたが
いつでも見られるように
桜の木がある丘の上の霊園に墓を建てた
でもその頃には俺たちはバランスを崩してて
皆バラバラの方向を見据えていた。
心のバランスを崩し壊れて
あっちこっちに散らばった破片は簡単には戻らないようだった。
あなたと言う存在がどれだけ俺たちにとって大きな物だったのか
いやでも思い知った。
俺だってそうだ。
宿舎にいれば嫌というほどあなたを感じてしまう
だから毎日練習室で逃げた
でも逃げ切れるわけもなくて
ダンスを踊るたび思い出す。
この曲でスランプになった時隣にいたのはあなただったなぁとか
この曲のここの振り付けをあなたと遅くまで練習したなぁとか
今でも頭の中で響くあなたのダンスシューズの音や息遣い。
こんなにも。
こんなにも色濃く残っている。
あぁ…ダメだなって
いつも結局練習室の片隅で膝を抱えて
ただ時間が過ぎるのを待った。
あなた……
보고 싶어……
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。