第49話

Ep.36
202
2021/03/26 15:43




大盛況で終わった福岡公演。







アンコールも終わり舞台裏






心地よい疲労感と高揚感。






そんな中飛び込んだ悲痛な叫び。




ユリオンニ
ユリオンニ
あなたッ!!!!!
マネヒョン
あなたッ!!!!!
後ろを振り向けばグッタリとして横たわるあなた





ユリヌナやマネヒョンが揺り動かしても





微動だなりしないその姿に恐怖を覚えた。






ナムジュン
ナムジュン
あなたッ!!!!聞こえるか?



慌ててあなたの名前を呼びかけるが







反応しないあなた。







一気に血の気が引いた。







俺はリーダーなのにあなたの異変に気づけなかった







ソクジン
ソクジン
ちょっ!退いてッ!!!!!
そういうと俺たちの間をかき分けて入ってきたジニヒョン。






手際良くあなたを抱き上げ足早に向かう控室。
ソクジン
ソクジン
ジミナ!酸素吸入持ってきて!
ジミン
ジミン
ッ!!!!!わかった!!
ソクジン
ソクジン
テヒョンアは氷!!
テヒョン
テヒョン
う・・・うん。
ジョングク
ジョングク
ヌナ・・・
ユンギ
ユンギ
ジニヒョン。ソファーに寝かせて!
ソファーに寝かされてもグッタリとしているあなた





青白い顔。






何も出来ずに立ちすくむ俺。






すごく情けなくて







こういう時やっぱりジニヒョンは頼りになった。
ソクジン
ソクジン
貧血かもしれない。ナムジュニ。悪いけど足ちょっと上げてもらっていい?
ナムジュン
ナムジュン
はっ・・・はい。
そこにあったバスタオルを丸めて足の下に入れ





少し足を心臓より高い位置に上げた。





ジミン
ジミン
ジニヒョン!持ってきた!
ソクジン
ソクジン
ジミナありがとう。
テヒョン
テヒョン
ジニヒョン氷ッ!!!!!
ソクジン
ソクジン
ごめんあなたの首の後ろに当ててあげて。
テヒョン
テヒョン
わかったッ!!!!!
テキパキと動く弟達。




少しずつ戻っていく顔色。





それをみて安堵した。





マネヒョン
車回してきた。
マネヒョン
病院連れてく。誰か運ぶの手伝え。
ジョングク
ジョングク
あ・・・はいっ!
貴方
貴方
ん……
ジョングク
ジョングク
ヌナ!!!!
貴方
貴方
大丈夫だから…
ホソク
ホソク
大丈夫って
こんな状態なのに大丈夫なわけないじゃん、!
貴方
貴方
暑さと貧血だと思う
貴方
貴方
ちょっと休めば大丈夫だから……
ジミン
ジミン
あなた最後の方火の近くにいたから……
貴方
貴方
本当大丈夫だからね…
貴方
貴方
心配かけてごめんね……
そう力なく笑ったあなた




男ばかりの中に女一人






もしかしたら今までも無理してたのかもしれない。






あなたは倒れたこともないし







息が上がることもない。







大丈夫だって過信しすぎてたのかもしれない






そんなことにも気づかないなんてリーダー失格だ…







日本での仕事のスケジュールをあなただけキャンセルして





翌日の朝の便で一人帰国した。






一人欠けた俺たち






あの日痛感した。







8人だからやってこれたんだ







一人でも欠けたら俺たちは機能しない







お前が俺たちには必要なんだよ。







なぁ・・・あなた。







会いたいよ……






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