第115話

Ep.102
170
2021/04/07 04:22





珍しく俺だけが休みだった日







あなたのところに行った。






変わらず迎えてくれるあなた。






今こんなことしてんだって






病室で歌って踊ってたら






静かにして下さいって看護師さんに怒られて






2人して顔見合わせて笑ったっけ






ちょうど3ヶ月の短いスパンで行われる






ツアーが迫っている時で






皆練習や打ち合わせで忙しくしている時期だった。







少し前まではそこにいたあなた。






少し寂しげに揺れた瞳。






思わず俺は尋ねた。
ホソク
ホソク
あなたの今の望みは何?
そう尋ねる俺をびっくりしたように見て






そして笑って
貴方
貴方
たまにはジン兄のゴマ油まみれのご飯食べたい
ホソク
ホソク
え?www
貴方
貴方
嘘ー。
貴方
貴方
でもそうだなぁ……
貴方
貴方
もう一度ステージに立ちたい
貴方
貴方
8人で……
そう言って目を伏せたあなた。





その姿を見てすごく胸が






締め付けられそうになった。








その夜一人で待つ宿舎。








みんなが戻ってきたのは既に日付が変わった頃だった。









防弾少年団
防弾少年団
ただいま。
ホソク
ホソク
おかえり。
ユンギ
ユンギ
起きてたのか。
ホソク
ホソク
うん。
ソクジン
ソクジン
ん?どした?
ホソク
ホソク
あのさ……みんなにお願いが…




もし出来ることならと






みんなにお願いしたんだ。







あなたの願いをどうにかして叶えたくて









こんなことしかできないけど








あなたが笑ってくれるなら








どうだってよかった…








それが俺の望みでもあったから……







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