第126話

ep 126
1,805
2024/04/04 12:00




一一一・・・


元貴
元貴
......ハァ、
元貴
元貴
もう出るもんないわ...
あなた
......///




乱れた制服のまま、

薄い掛け布団を2人で被ってまどろむこの時間が



俺はたまらなく大好きだ。





元貴
元貴
制服、しわになっちゃうね。
元貴
元貴
ごめんね...
あなた
シャツは洗濯だし、スカートも自分で
アイロンかけるから大丈夫だよ。
元貴
元貴
えー俺のズボンもやってほしいー。
あなた
...スボンくらい、
ちゃんと脱げばよかったのに。///
あなた
あんなちょっと下ろすだけじゃなくて...
元貴
元貴
......
元貴
元貴
...着たままするからいいんだよ。///
あなた
...///
あなた
このシワ、帰る時が恥ずかしいな...
あなた
あ...そうだ、
アイロンの場所分かんない?
借りれないかな?
元貴
元貴
あー・・・たぶん分かる。
元貴
元貴
え、俺のもしてくれんの?
あなた
いいよ?ついでだし。
元貴
元貴
......
元貴
元貴
...もうちょっとあとでね。



ぎゅっ...


元貴
元貴
まだこうしてたい...。


あなた
...こうしてると
普通の男の子なのにね。///
元貴
元貴
どういう意味?笑
あなた
スイッチ入ると別人だから...。
元貴
元貴
...やだ?
あなた
.....すき。///
あなた
ライブの時も...。
元貴
元貴
あ、そういえばさ、
さっき母親に話した。
元貴
元貴
将来...音楽やりたいって。
あなた
どうだった...?
元貴
元貴
うーん...どうなんだろう。
元貴
元貴
頭ごなしに反対はされなかったけど。
元貴
元貴
大丈夫なの?って感じ。
あなた
そっか...。
元貴
元貴
ライブ...呼ぼうと思ってる。
元貴
元貴
涼ちゃんが言っててさ。
「見てもらう方が早い」って。
あなた
たしかに!あれ見ちゃったら
応援するしか出来ないよね...。笑
元貴
元貴
...だとありがたいけど。
元貴
元貴
でもさ...



ぎゅっ...


元貴
元貴
...大丈夫、かな、俺。
あなた
......
元貴
元貴
ついていけんのかな...
元貴
元貴
ちゃんと...楽しめるかな。
元貴
元貴
この頭の中の音楽も
いつか無くなってしまわないかな...
あなた
...大丈夫。
あなた
もし頭の中で鳴らなくなっても、
ここで鳴るようになるよ。




そう言ってあなたの下の名前ちゃんは俺の胸にそっと触れた。



あなた
いろんな経験をして、
いろんな思いを抱いて、
大森くんのここは大人になるんだよ。
あなた
ここから生まれた大森くんの歌は
たくさんの人に寄り添って、
たくさんの人を救うから。
あなた
...大丈夫。


チュッ...


あなた
飾らない、気の張らない
“ 大森元貴 ” に戻れる場所は
ここにあるからね?
元貴
元貴
...毎日帰ってきていい?
あなた
...帰ってこれなくても
迎えに行くから大丈夫だよ?笑
元貴
元貴
......
元貴
元貴
...ありがと。///
元貴
元貴
それだけで俺...生きていけるわ。
あなた
大袈裟だなぁ。笑
元貴
元貴
いや、ほんとに。
元貴
元貴
......
元貴
元貴
一緒に大人になろうね...。




チュッ...


くちゅ...
あなた
...ん、///


元貴
元貴
......///



元貴
元貴
おっかしいなぁ...
元貴
元貴
もう出るもんないはずなのになぁ...
あなた
...押し付けてこないでっ///
元貴
元貴


元貴
元貴
あっ...そうだ、
元貴
元貴
あなたの下の名前ちゃんのことも話したよ。
あなた
え...!?
元貴
元貴
っていうかバレてた。
元貴
元貴
たぶん...全部。
あなた
全部...って、え...?///
元貴
元貴
大丈夫だよ、
怒られたりとかじゃないから。笑
元貴
元貴
会うの楽しみにしてるってさ。
あなた
緊張しちゃうじゃん...。///
あなた
大森くんさ、よくうちのインターホン
押したよね...。笑
元貴
元貴
...遅かれ早かれ、
挨拶はすることになるんだし。
あなた
...え、それって
元貴
元貴
......///
あなた
え、どういうこと?
あなた
どういうことー?♡
元貴
元貴
...っなんもない!!
あなた
あるくせにー!笑







布団の中でじゃれあって

抱き合ってキスをして



このまま夜をこえて朝を迎えられたらな...





寝癖のついた髪のまま

2人並んで鏡の前で歯磨きをして

ウトウトしながら
俺のTシャツの裾を掴むあなたの下の名前ちゃんを鏡越しに見て


「可愛いなぁ」なんて思って...






そんな朝を迎えられたら、どんなに幸せだろう。






元貴
元貴
あと1年半か...
あなた
ん?
元貴
元貴
...卒業まで。
あなた
...きっとあっという間だよ。
元貴
元貴
頑張んなきゃな。


元貴
元貴
...っしょ、
元貴
元貴
ちょっとアイロン取ってくるわ。
あなた
あ、うん、ありがとう。








ガチャッ...

元貴
元貴
これでいい?
元貴
元貴
台も持ってきたけど。
あなた
ありがと。すぐ終わらすね。
元貴
元貴
...ねぇ、どうやってするの?
あなた
え?普通に...
あなた
あ...そっか...///
あなた
一旦、脱がなきゃだよね...。笑
元貴
元貴
...これ着てれば?///
あなた
ありがと...///





もう全部見たのに。



「あっち向いてて」なんて言って。



ワイシャツとスカートを脱いで
俺の部屋着のTシャツをブカッと着て、



床にペタンと座って

手際よくアイロン掛けをするあなたの下の名前ちゃんを

ぼーっと眺めて...





元貴
元貴
癒されるな...
あなた
んー?
元貴
元貴
いい光景だな...と思って。
あなた
そー?
あなた
家事してる感じが?笑
元貴
元貴
いや...
パンツ見えそうで見えない感じが。
あなた
ちょ...っ!///やだ!最低!///
元貴
元貴
もうちょい小さいTシャツ
渡せば良かったなーって。
あなた
もう...///
あなた
なんでも照れちゃって
すぐ赤面してた大森くんは
どこに行っちゃったんだか...
元貴
元貴
......
元貴
元貴
全然まだいろいろ恥ずかしいよ?
元貴
元貴
正直言うと、手繋ぐのも
まだドキドキする...し...///
あなた
それ以上のことしてるよ!?笑
元貴
元貴
いや...またなんか違うんだよ。///
あなた
スイッチ入る前も後も
...どっちも好きだよ。
元貴
元貴
......
元貴
元貴
 ...ありがと。///





あなた
よし、おーわり。
あなた
アイロンありがとね。
あなた
そろそろ...帰るね。



キレイにシワが伸びた
シャツとスカートを身に纏った姿は

何事もなかったかのように端正で...




さっきまで
俺の下で甘い声を出していたとは思えなくて...



なんだか直視出来なかった。



元貴
元貴
家まで送るよ。
あなた
私、駅に自転車置いてるから
駅まででいいよ?
元貴
元貴
じゃ、駅からは2人で自転車...
並んであなたの下の名前ちゃん家まで帰ろ。
あなた
相変わらずちょっとでも長く
私といたいんだね?笑
元貴
元貴
当たり前じゃん。
元貴
元貴
相変わらずって何?笑
あなた



俺の後ろにあなたの下の名前ちゃんを乗せて
ぎゅってしてもらうのも


2人で並んで自転車をこいで
可愛い笑顔を見ながら帰るのも



どっちも宝物みたいな時間なんだ。









あなたの下の名前ちゃんの家から
あなたの下の名前ちゃんのことを考えながら1人で帰るのも



寝る前の電話で
電話の向こうの顔を想像して満たされるのも






全部全部、俺に寄り添ってる宝物だ。









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