第131話

ep 131
1,418
2024/04/09 12:00




ガチャッ...


元貴
元貴
おはよ...。
大森 母
おはよう、元貴。
大森 母
...よく眠れた?
元貴
元貴
...ん。ぼちぼち。
大森 母
もう朝ご飯出来てるわよ。
元貴
元貴
うん...ってかなんで人ん家で
そんなくつろげんの?
滉斗
滉斗
元貴ん家は
俺らん家みたいなもんじゃん?
涼架
涼架
おばちゃんのご飯久しぶりだなー♡
大森 母
2人とも最近はゆっくり遊びに来て
くれなくなっちゃったものねぇ。
滉斗
滉斗
音楽活動が忙しくてさ。
涼架
涼架
わぁ、その言い方プロっぽいね!
僕も使おーっと ♪
元貴
元貴
形から入るタイプかよ。笑
元貴
元貴
ちょっと先に顔洗ってくんね。



バタンッ...




大森 母
......
大森 母
若井くんも藤澤くんも
本当に...いいの?
滉斗
滉斗
え?
涼架
涼架
なにが?
大森 母
元貴に付き合わせちゃって...
滉斗
滉斗
......
滉斗
滉斗
おばちゃん。
滉斗
滉斗
付き合わせてんのは俺らの方だよ?
涼架
涼架
そうだよ...今でこそ元貴は音楽の中に
いる時が一番イキイキして見えるけど...
最初は嫌がる元貴を僕たちが
無理やり引きずり込んだようなもんで...
滉斗
滉斗
元貴の才能は絶対に埋もれさせちゃ
ダメなんだよ。
大森 母
...親御さんたちは?
反対されているんじゃない...?
涼架
涼架
僕ん家は初ライブ見に来てくれたから。
もう、何も言ってこなくなったよ?
涼架
涼架
やみくもに反対されてた頃とは
コロッと態度が変わっちゃった。笑
滉斗
滉斗
俺んとこも。親に聴いてもらったら
俺が毎日必死にやってる意味を
理解してくれたって感じ。
滉斗
滉斗
...そのくらい、すごいんだよ。
元貴から生まれる音楽って。
滉斗
滉斗
おばちゃんも聴いたでしょ?
大森 母
うん...。正直言うとびっくりしたの。
大森 母
あそこまで本気で作り込んでる
ものだとは思わなくて...
涼架
涼架
......
涼架
涼架
僕たち3人で頑張るからさ。
滉斗
滉斗
今日のライブも絶対に成功させるから。
涼架
涼架
ドームでライブする時は
招待するから絶対見に来てね ♪
大森 母
気が早すぎない?笑
滉斗
滉斗
...絶対叶えるから。
滉斗
滉斗
そこまで大きくしてみせるから。
涼架
涼架
安心して元貴を応援してあげてね?
大森 母
...2人とも、ありがとう。
大森 母
体にだけは気をつけて?
ご飯しっかり食べて
夜はちゃんと寝て...


ガチャッ...


元貴
元貴
分かってるって。
大森 母
元貴...。
元貴
元貴
心配かけないのは無理だと思うけどさ。
元貴
元貴
安心してもらえるように
...頑張るから。
滉斗
滉斗
おばちゃん!身の回りの事は
あなたの下の名前ちゃんがしてくれるよ♡
大森 母
何言ってんの若井くん!!
女の子になんでもさせちゃダメよ!?
大森 母
家事は女がするもんだ、なんて時代は...
元貴
元貴
わぁかってる!!
元貴
元貴
もういいじゃん、早く飯食お。
涼架
涼架
彼女の話になると
すぐ照れちゃうんだからー♡
大森 母
ねぇねぇ、藤澤くん、若井くん。
あなたの下の名前ちゃんってどんな子なの?
元貴に聞いてもはぐらかすばかりで...。
元貴
元貴
んなこと聞いてどうすんだよ...///
滉斗
滉斗
元貴の一番の理解者だよ♡
涼架
涼架
僕たちじゃ埋めれない穴を
簡単に埋めてくれる子♡
滉斗
滉斗
あなたの下の名前ちゃんと出会って
元貴の世界が変わったよね...。
涼架
涼架
ほんとそうだよね。
いつも元貴のそばにいてくれて
僕たちもすっごく感謝してるんだぁ ♪
滉斗
滉斗
なにより可愛い。顔が可愛い。
元貴
元貴
もういいってば...///
大森 母
...元貴。
大森 母
彼女もそうだけど、
ほんとにいい友達を持ったね...?
大森 母
...大事にしなさいね?
2人のことも。彼女のことも。
元貴
元貴
...わかってる。
大森 母
わかってる、わかってるって
あんたそれしか言わないじゃないの!笑
元貴
元貴
分かりきったことしか
言わないからでしょぉ!?
滉斗
滉斗
まぁまぁまぁ!笑
涼架
涼架
早くご飯食べよーよぉ。
お腹すいちゃったぁ。
元貴
元貴
......
元貴
元貴
いただきます...。
大森 母
ふふ、笑
大森 母
みんないっぱい食べて...頑張ってね。











一一一一一・・・









ガヤガヤ...

ガヤガヤ.....




滉斗
滉斗
だいぶ埋まってきたみたいだね...!
滉斗
滉斗
前回より多くない...?
涼架
涼架
あぁぁぁお腹痛いよぉぉぉ...



リハーサルが済んで

控え室で開演時刻を今か今かと待っている中、



若井が落ち着かない様子で
何度もステージ袖まで客席を見に行っている。

ブーッ

ブーッ

ブーッ

滉斗
滉斗
ん?電話?元貴?


元貴
元貴
...はぁ。


ブッ...



元貴
元貴
...なに?
大森 母
ちょっと、元貴。
出てこれない?
元貴
元貴
はぁ?なんで...
大森 母
どの子が彼女なのか
分からないからでしょ!笑
元貴
元貴
...今じゃなくてもいいでしょ。
もう始まんだよ?
元貴
元貴
終わってからにしてよ。
大森 母
こういうのは先延ばしにしちゃ...
元貴
元貴
あなたの下の名前ちゃんにもそう言っておくから。
元貴
元貴
もう切るよ?
大森 母
ちょっ...


プツッ...




元貴
元貴
...はぁ。
涼架
涼架
おばちゃん?笑
元貴
元貴
...どの子があなたの下の名前ちゃんか
分からない、ってさ。
滉斗
滉斗
あははは!そりゃそうだろうよ!笑
元貴
元貴
とりあえず終演後に、って。
元貴
元貴
あなたの下の名前ちゃんにも言っとかなきゃ...



ブーッ

ブーッ

ブーッ



元貴
元貴
お、タイムリー♡かかってきた。


ブッ...


元貴
元貴
もしもしあなたの下の名前ちゃん、どした?
あなた
あっ、ごめんね本番前に...!
元貴
元貴
ううん、大丈夫だよ?
あなた
大森くんのお母さん、どこにいるかな?
こっちから挨拶に行きたいんだけど...///
元貴
元貴
......笑。
元貴
元貴
終わったらさ、そっちまで行くから。
あなた
えぇーでもこういうのって
あまり先延ばしにしない方が...
元貴
元貴
うん...そうらしいね?笑
あなた
らしいって...なに?
元貴
元貴
ううん、別に...。笑
あなた
なにー?気になるじゃん!
元貴
元貴
大丈夫。
元貴
元貴
ちょっと今、集中したいからさ。
あなた
...そっか、そうだよね。
あなた
終わったら待ってるから
連絡ちょうだいね?絶対だよ!
元貴
元貴
ん。分かった。
元貴
元貴
...見ててね。
あなた
うん...!








プツッ...

涼架
涼架
ニヤニヤしてたね。笑
滉斗
滉斗
さっきのおばちゃんからの電話とは大違い!笑

元貴
元貴
...なに?
涼架
涼架
べっつにー♡






一一一・・・






...♫♪~♬♪♫~♬♪


ワァァァ...!

涼架
涼架
あ...SE..!


...新しく作ったオープニングのSEと
歓声が混ざり合う。



初ライブにはなかった、この一体感。




まさに “ 待っている人がいる ” 、

...そんな温もりに飛び込んで行く。






やっぱり俺は...この感覚を、知っている。


髙野
Mrs. GREEN APPLE!はい!円陣!


元貴
元貴
...若井、どうぞ。
滉斗
滉斗
よっしゃー!
じゃぁ2回目のライブという事で!?
みんなで盛り上げていけたらいいなって
思っていますので...っ!
じゃぁよろしくお願いします!
元貴
元貴
......声、たっか...。笑
滉斗
滉斗
せーの!おー!でいきましょう!
滉斗
滉斗
じゃぁ、せーーの!
滉斗
滉斗
おーーー!!
元貴
元貴
...笑
滉斗
滉斗
...言えよ!
滉斗
滉斗
せめて涼ちゃんだけでも!笑
涼架
涼架
ありがと、若井。笑
なんか緊張も吹っ飛んだよ。笑
髙野
SE終わるよ!行ってこい!


元貴
元貴
...ん、行こう。







若井を抱き寄せて背中を叩き


涼ちゃんを抱き寄せて背中を叩く。








ほら、やっぱり体は勝手に動くんだ。







歓声とともにステージに立ち


ギターのストラップを肩にかける。





マイクスタンドから
青りんごのピックを抜き取り、

後ろを向いて、見えないように軽くキスをする。









SEから流れるように繋がる1曲目。





そのイントロの1音目には乗り切らないほどの
ありったけの想いを込めて...







さぁ、始めようか。








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