第2話

私と翔が出会うまで。2
29
2018/03/29 10:10
蒼井
楽しかったっ、、、!!!
お昼休憩になった時、私は興奮していた。
初めての合同バンドでの練習は新鮮だった。
自分のバンドで演奏するのとは比べ物にならないほどの迫力があった。
木管の音圧に金管の重音が心地良かった。
幸太郎
お疲れ様!
蒼井
お疲れ様!!
楽しかった〜っ笑
幸太郎
それは良かった笑
麻衣子
腹減った飯食お
幸太郎
お前はそうやってほんとに笑笑
2人と会話をしながら渡り廊下を歩きながらお弁当が入った鞄が置いてある場所へ歩いた。
山田先生
あ、そこの仲良し3人組さん〜!!
蒼井
山田先生、、!
山田先生は今回の合同バンドの指揮を担当する春水南中学校の先生だ。
サバサバしていて気さくで話しやすい。
山田先生
ねねね、演奏会当日さー、バンド紹介やってくれない?みんな引き受けてくれないのよ〜
幸太郎
あぁ、いいですよ笑
文才なくてもいいのなら笑笑
山田先生
いいよいいよ!!!
やってやって!!!!
麻衣子
お前偏差値70あるんだから余裕だろ調子乗んな
蒼井
麻衣子きっつ笑
結局その後はバンド紹介を引き受けることにした。
最初で最後だからいいかなと思った。
山田先生
じゃあご飯でも食べながら考えといて〜
そう言って職員室へ向かった山田先生。
そんな山田先生を見送って口を開いた幸太郎。
幸太郎
先生彼氏と別れたらしいよ。笑
蒼井
えっそうなの
幸太郎
俺の隣でバリトン吹いてる奴いるだろ?
ほら、あいつあいつ
これが私と翔の出会いだった。
幸太郎が指差した先にいた男子。
それが翔だった。
んあ?
幸太郎
山田先生彼氏と別れたんだろ?
あーそうそう
スマホのホーム画面彼氏だったのに一気に真っ黒になってた
麻衣子
なんで知ってんのwwwwww
しょうがない見えちゃった
初めて翔を目にした私。
彼はとてもぽけ〜っとしている人だった。
どちらかと言うと私は人見知りだ。
その時は気まずくてただ笑うことしかできなかった。
麻衣子
てか本当マジ腹減ったから行こ
幸太郎
またな〜
おーう
翔は気だるげに私達とは反対方向へ歩いていった。
独り言を喋りながら。
蒼井
こ、個性的、、、
陰キャとはまた違う雰囲気。
独特の雰囲気。
何か違う雰囲気。
伝わりにくい雰囲気。
どんな人なのだろうか。

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