普通に眠るのはどうかと思ったけど......
いつの間にか私も眠ってしまったらしい。
車内に設置されている蛍光灯が眩し......い?
えーと、
なんで私は上を向いているんだろう。
なんで後頭部が少し暖かいんだろう。
渉か。
どうやら私は、膝枕をさせられているらしい。
......何がしたいんだ、こいつは。
おばさんに何か言われたのは分かるけど、
こういうことをしろと言われたわけじゃないでしょ。
つい......?
いや気にすることでもないと思うけど。
まあ、教えてくれてありがとう。
私も。寝ると思わなかった。
......やっぱりカウンセリング行くの嘘なのかな?
いっそのこと、適当なところまで連れて行って
そこに放っておこうかなあ。
そしてその後でおばさんにメールしておこう。
私ははやく終わったので先に帰りますって。
1人で色々と考えていると、アナウンスが流れた。
))......まもなく、○○駅、○○駅、終点です。
私って......性格ひねくれてる気がする......。
というか、渉にすっごくそう思われてそう......。
ははは......ごめんなさい。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。