第17話

十七話
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2020/10/29 13:48
どうしよう、A組の皆は私が無個性で、大して強くないことも知っているから

2種目目、私は誰かとできるだろうか、、、

、、、あぁ、やっぱり誘ってくれないなぁ、、

クラスでも目立つ方じゃないし、目立たないようにしてきたから尚更だ。

どうしよう、誰ともできなくて脱落?

そんなのは、嫌だ、、、
緑谷:あっ、あの、、、!夕凪さん、一緒に組まない、、、?

零:え、、、?

緑谷:あっ、いや、まだ誰とも決まってなかったらで良いんだけど、、、

零:誰にも誘われてないよ。わざわざ無個性を誘いにくる人なんて人、緑谷くんだけだよ?

緑谷:えっ、、、いや、僕は無個性とかそういうんじゃなくて、ただ夕凪さんの実力が高いから誘ったんだ、、、!

零:え?私、大してすごい記録出したことないよ?

緑谷:そんなのは関係ないよ。僕は、、やっぱり、夕凪さんは素がすごいと思うんだ。個性把握テストでだって、個性なしであの順位だ。個性を持っている人にも勝てる力を、夕凪さんは持ってる。この騎馬戦でも活躍してくれると思って誘ったんだ。、、、ほら、僕さっきので1位取っちゃって、一緒にやってくれる人が今麗日さんしかいないんだ。

零:そう、、、私で良ければ、お願いします。

緑谷:うん、こちらこそよろしく、、、!
横目で轟くんを見てみると、

飯田くん、上鳴くん、そして百ちゃん。

すごい、轟くんに選ばれるあの3人。

すごいなぁ、、、

やっぱり、轟くんの眼中に私なんていないんだなぁ。

力もなく、容姿も良くなく、頭も普通で、性格も暗い私なんて、

轟くんを好きになる資格すらない、、、や。

できれば轟くんと一緒にいていたいけど、

叶わないお願いだと分かっているので

踠いて踠いて、でも外側からジッと彼を見つめるだけの私。

負け人生なのかな、、、

でも、不思議と辛すぎるわけでもない。

恋なんてしている暇はない、いつ死んでしまうか分からないのだから、、、

と考えてしまう自分もいるのだ。

何から怯えているのか、私は自分が不思議で仕方がない。

私が怖がっているもの、それはなんなのだ。

きっとあの『鬼』であろうが、理由は分かっていないままだ。
緑谷:常闇くんも入ってくれてありがとう、頑張ろう!!!

麗日・夕凪:うん!!

常闇:あぁ。
、、、とにかくは、最終種目まで勝つ。

それだけを意識して、今回だけは轟くんから全力で逃げる。

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