第32話

三十二話
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2020/11/10 13:59
零:、、、と言うわけで、籟くんに勉強を教えて欲しいんだけど、、良いかな?

結城:勿論だよ!!!俺、零に頼ってもらえて嬉しいよ。

零:そう、、、なの?

結城:うん。やっぱり、男は頼ってもらえると嬉しいんだよ。

零:へぇ、、そうなんだ。
これで、良いんだよね?

私は、籟くんに勉強を教えてもらう。

轟くんとは、距離を置く。

そして、轟くんへの恋心を捨てる。

これが、最善。

そう、最善なの、、、
結城:そう、ここはこうして、、、

零:うん。

結城:これはあの公式を使うんだ。

零:なるほど、、、

結城:零って、理解する速度が速いよね。流石ヒーロー科って感じだ。

零:籟くんには負けるけどね。
籟くんの教え方はとても分かりやすい。

流石、経営科。

頭の良さだけで言ったらヒーロー科に負けない。

、、、いや、もしかしたら上かもしれない。
響香:零〜、彼氏に勉強教えてもらうの、どうだった??

零:うん、流石経営科って感じだったよ。とっても分かりやすかった。

響香:へぇ〜、それなら良かったね。

零:うん、良かった。
期末テストの日。

筆記試験は順調に進み、実技試験に入る。

赤点を取ったら、林間合宿に行けないらしいので

三奈ちゃんたちは奮起している。

実技試験、私は砂藤くんと切島くんと一緒だった。

どちらも、格闘系だから。

セメントスの個性で作るセメントの壁。

それに囲まれて大変だったけれど、

無個性で個性を使っているわけでもないので

きちんと自分の限界までを出して戦うことができ、ゴールもした。

、、、切島くんと砂藤くんはできなかったけれど、、

助けられなかったのが、心残りです。
結城:そっか、ヒーロー科は大変だね。夏休みに林間合宿があるなんて。

零:まぁそうだけど、、大丈夫だよ。ヒーローになるためには、これくらい何もないから。

結城:そっか!、、、零のこと、俺が1番応援してるから。ヒーロー科って、なんか調子乗ってる奴もいるけど、、応援される奴って将来も応援されるヒーローになると思うんだ。零は、それのお手本だね。

零:、、、そんなことないと思うけど、、私以外にも、応援したくなるような人、たくさんいるし。

結城:そういうところだよ。、、、ねぇ、零。

零:何?
籟くんは、ゆっくりと顔を近づけてくる。

、、、、、キス?

私は、何故か無意識に拒んでしまっていた。
零:ら、籟くん。まだ、そう言うのは、、

結城:そ、そっか、、ごめん、無理矢理しようとして、、

零:ううん、大丈夫。
なんで、、

なんで私は拒んでしまったのだろう。

どうせなら、ファーストキスを籟くんに捧げてしまえば心もあなたの方へ向かうと思ったのに。

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