紬:またその顔、、もう、零は可愛いお顔なんだから、メイクするんだったらちゃんとしたメイクしなさいよぉ〜
零:私はこれが落ち着くの。
紬:んもう、、そんなんじゃ、いつまで経っても彼氏出来ないわよ?
零:彼氏、、か。
紬:そぅよぉ〜!今の顔よりすっぴんの顔の方が百万倍可愛いわ!
零:そうかな、、
紬:そうよ!!、、、って、前から言ってたじゃない!!
零:好きな人いる訳でもないし、、、
紬:じゃあ、好きな人出来たら少しは頑張ってくれるの?
零:まぁ、、多分、、うん。
紬:そう〜!彼氏出来たら、教えて頂戴ね!もしかしたら、雄英に零の運命の人がいるかもよ〜!
零:分かったから。行って来ます。
紬:行ってらっしゃ〜い!
『運命の人』ねぇ、、、
私は普通の女子高生だし、そりゃぁ恋には憧れるけど、、、
ママはああいうけど、別に私の容姿は良くて中の下。
まぁそれはメイクをしているからだけど、
そんな変わらないだろうし。
しかも、何故か恋をしてみたいと思う反面、
私には恋などしている暇などないように思えてくる。
本能なのか。
何か忘れているような気がするが、全く思い出せない。
この感覚を10年以上味わって来たが一向に思い出す気配はないので
私が忘れていることなんて本当はないんじゃないかと思う。
ガラガラガラッ
飯田:おっ!!俺の名前は飯田天哉だ!!これからよろしく頼む!!
零:あ、、、はい。夕凪零です。よろしくお願いします。
三奈:あっ、女子キタァ〜!!私芦戸三奈!
響香:ウチ耳郎響香。
葉隠:葉隠透!
蛙水:蛙水梅雨よ。梅雨ちゃんと呼んで。
八百万:八百万百ですわ!夕凪さん、、てことは、私の後ろの席ですわね!
零:、、、そうみたい。(隣はいない、、か。良かった良かった。)
移動しようとすると、ドアがまた開いた。
男の子1人と女の子1人。
麗日:うわぁ、、えっと、、麗日お茶子です!!
三奈:よろしく〜!!
零:(皆、、元気な子だなぁ。)
そう思い、私は自分の席を目指した。
、、、しかし、ある人が目に止まった。
頭が珍しい、紅白の男子。
額には痛々しい火傷の痕。
だけど、目は吸い込まれるように綺麗な瞳。
なんて綺麗なんだろう、、、
と、しばらくその男の子を見つめてしまった。
焦凍:、、、なんだ。
零:あっ、、、ごめん。なんでもない。
そう言うと、彼は無視してまた前を向いた。
顔は驚くほど、いわゆる「イケメン」なのに、
とても冷たい人だなぁと思った。
、、、しかし私の心臓はバクバクと激しくなっていた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!