第21話

最悪の事態
477
2021/08/22 03:25
〜次の日〜
2日間も徹夜なので足元がおぼつかない。
朝ご飯は作らなかった。どうせ喉を通らないだろう。
ほとんど意識せずに会社まで行く。
あなた
…ッッ
お腹が痛くなってきた。拒否をしている。
それでも足を前に進めた。
あなた
…。
何も言わずに自分の机の前まで行く。慣れた手つきでパソコンを立ち上げ、仕事をする。
佐藤守
沢井美佐子
…。
2人がこっちを見てくる。そのまま仕事を続ける。
上司
おはようあなたの下の名前ちゃん
相変わらず気持ち悪いが、何もしてこなかった。それが今日される事を物語っているようで恐ろしかった。
そのまま仕事を終わらせ、退社する。
上司
ちょっと待ってあなたの下の名前ちゃん
あなた
なんですか
上司
今日俺んち、でしょ?
あなた
あぁそうですね
上司
じゃっ行こっか
何も考えない。上司の後ろをそのままついて行った。
1時間ほど移動し、家につく。ボロいアパートだ。
上司
ここだよ!
あなた
そうですか
上司
何だよその反応
あなた
すいません
上司
まぁいいやっ入って
あなた
はい
異常なテンションの高さが怖い。アパートの一室に入る。
上司
何したいー?
帰りたい。
あなた
あなたがしたい事で良いです。
上司
なんか今日ノリ悪くなぁい?まぁいいけどさぁ
バックを傍らに置き、正座をする。
あくまでも仕事上の付き合いだとしっかり見せたはずだが全く気にしていない。
しばらくつまらないゲームをしたり、永遠と愚痴を聞かされたりした。
上司
〜でさぁ〜なんだよ!
あなた
それは大変ですね
上司
〜だよね、〜だから
あなた
そうですね
上司
このゲームしようよ
あなた
分かりました
上司
うりぁぁぁぁ
あなた
…。
上司
あ~負けたし、もう一回!
あなた
はい
2時間ほど経った頃だった。
上司
ねぇあなたの下の名前ちゃん…
あなた
何でしょう
ぐいっ
あなた
ッ!
また抱き締められるのか、気持ち悪い。


























上司
チュッ
あなた
んぐっ⁉
今…。
上司
ふふっ
あなた
ハァッハァッハァッ
こいつ…。

吐き気を必死に抑える。
頭が痛い。気持ち悪い。お腹が痛い。目眩がする。
あなた
あぁ…ゴホッ
私にキスした。
あなた
やだ…助けて…!
上司
どうしたの?
駆け出す、靴を履くのももどかしい。















いつの間にか部屋に居た。
あなた
あ"…あぁ…
あんなやつに…
なんであんなことを
もう…。
あなた
もう…?
その先を考えるのが怖かった。でも止まらなかった。
もう。






























死にたい。
あなた
あぁ
そうだ。
私は死にたい。
あなた
何でそんなこと。
さとっちゃんも大ちゃんも楢ちゃんもちゃんまつも仲良くしてくれたのに。
死にたいって。
皆が仲良くする友達はたくさんいて自分はその内の一人なだけだ。
なんて。
最低じゃん
あなた
あはっ…
私は最低なんだ。
世界から必要とされてない。
居ない方が
消えた方が
死んだ方が
役に立つんだ。
あなた
はは…
そうだったんだ。
早く役に立たないと。
こんなに耐えてしまった。
迷惑かけないようにって溜め込んでしまった。
死なないと。











そう思ったのに。
気付くと電話をかけていた。
あなた
何で?何で電話なんか…
番号はさとっちゃんのものだった。

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