
第1話
異物
少し微笑んでそう言った彼女に。
何度目かもわからない一目惚れをした。
大人しめな見た目とは裏腹に、
よく笑いかけてくれる彼女が好きだった。
【玲華さんハ亡クナリ二ナラレマシタ_】
…僕は…僕はただ…
りとは少しずつ、
《あの人》に会う前に戻ろうとしていた。
でも、それは無理だと悟った。
俺としては、嬉しかった。
もちろん、あの人の事は信頼してたし、
りとにお似合いだと思った。
…だけど、
乾いた笑いを聞いて、その場を後にした。
りとは《玲華》が死んでからずっと
この調子だ。なにも変わらない。
…俺は《人外》を恨んでいる。
いっそのこと居なくなればいい。
あいつらが居なければ…そう願って居た。
《ありえない》
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