みんなのために、毎日歌を歌う。それが私の役目。
こうして、いつも神に歌を捧げる。それが私の役目であった。
あ…来てくれたのね♪一羽のとりが飛んできた。口にくわえているガラス瓶をとり、中に入っている手紙を読む。
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│マリンへ │
│ │
│久しぶりだな!最近手紙を出せてなくて │
│ごめんな。そろそろ救出出来るかもだから │
│まだ待ってってくれ。絶対迎えにいくから │
│苦労をかけてごめんな │ │ │
│お前の兄貴、アリアより │
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双子のお兄ちゃん、アリアはいつも気にかけてくれた。そして、そろそろ私は逃げ出すことが出来る。アリアと二人で暮らすことが出来るようになる。私はそんな日を夢見て、毎日歌を捧げるのであった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!