第4話

偽り
7
2019/07/04 13:47
ママ
ママ
どうしたの⁈何があったの⁈
ママはやっぱり質問ばかりだった。でももう
これ以上ママを困らせたくない一心で…
ひなた
ひなた
なんでもないよ!ただ階段から
落っこちちゃって…まぁ怪我もそこまで酷く無いから大丈夫だよ!
まだ心配そうにはしていたけど話してしまうときっとまた困らせてしまう。
素直に助けてって言えないよ…
ひなた
ひなた
明日の勉強するからもうあがるね!
おやすみ〜
何か言いたげなママに有無を言わさないように逃げるように自室に閉じこもった





次の日からもいじめは続き日を追うごとに
酷くなっていった。
でも私はいつものように笑顔で…明るく…
自分に対する相手にはだれでも構わず嘘の笑顔を貼り付けた顔で接した。
ひなた
ひなた
今日は、暴力…まだチカラだけだった…
うげぇ…血の味がしてるよ…ハハッ… もう笑えてくるよ…
昨日は何かで殴られたなぁ…なんて考えながら
一人取り残された教室で怪我の手当てをする。
早く治しておかないと明日この傷口に
いじめっ子は何をするかな?ママはどう思うかな?

冷静に考えてしまうのも、きっとこの現状が当たり前に変わってしまったから。

ひなた
ひなた
“能力”なんかかったら…まだ健全で幸せに過ごせたのかなぁ…
いつの間にか身についた「作り笑い」

自然とできた「偽りの自分」


私は、
私は… ?









ワタシハダレ?










…もう、やめよう













この時の私は誰かが見てたなんて知る由もなかった

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