結局ゆう君と一緒に帰ることになった。
でも、何を話せばいいか分からない…
そう一人で考えているとゆう君が先に口を開いた。
そんなこと、今まで一度も言われたことがなかった…
冷や汗が流れた。バレていた…
私はなんともいえない気持ちになった。
見つけてもらえて、嬉しいの…?
でも
このことがいじめっ子たちに知られちゃったりしたら…また…
照れ臭そうにそっぽを向く彼が夕日に照らされてとても輝いていた。
私には、眩しすぎた。
生きる事をやめようとしてたのに…
まだ延命しようとしてる…どうせ裏切られるのに…でも、彼なら信じてみてもいいのかもしれない。
どうせ終わるなら賭けをしようかな。
人生で最後の、大きな賭けを…彼を信じてみようかな
また人を頼ろうとする自分に嫌気がさす。もう生きることに疲れたはずでしょ?私は、何を今考えてるの…?
煮え切らない答えを出す私の頭に何かが乗った。
私の頭に乗ったのはゆう君の手で優しく撫でていた。そして真剣に私の事を考えてくれていた。
その事実につい私は泣き出してしまった。
感情が自分でもわかるくらいはっきりと現れたのはいつぶりだろう…
嬉しかった。こんなに親切にしてくれるとは思ってもなかった。
今だけは…彼にだけは、素直な自分でいよう。
自然とそう思えた。
まだ赤々と照らしていたはずの夕日はもう沈みかかって、夜になろうとしていた。