Hoshi side
2ヶ月後…
そうは言っても漫画やドラマみたいに同じ会社だった、とか
実はいつも同じ車両で通勤していた、なんてことは勿論無く
あの日、数多くある駅のホームから適当に電車に乗って適当に降りた駅の名前なんて分かるはずもなく。
ただただ仕事に追われ、つまらない日々を過ごしていた。
なんでこんなに怒られているんだろう。
僕が大きなミスをしたように見えるかもしれないが、
プリンターの紙がきれていただけだ。
それに、僕の仕事じゃない。
この人が僕のことを嫌っているのは分かっていた。
今年入った事務の女の子の仕事なのに。
分かっているのに、皆見て見ぬふり。
本当、馬鹿みたいだ。
だから
.
こんな会社、辞めてやろう。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!