第5話

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2018/12/22 07:26
お嬢様side
此処は、私の部屋。望は私の婚約者が私にくれた指輪を見つめている。その様子を私は見つめていた。すると、望と目が合う。私は婚約者のあの人から助けて欲しかった。望は顔を上げる。私は
『望。』
そう彼の名を呼ぶ。彼は
『なんですか。お嬢様。』
と笑いながら言う。
『もう。二人の時はあなたでいいの。』
と微笑みながら言うと
『はいはい。』
なんて笑いながら言う。ずるいよ。もっと好きになってしまうのに。急に望は真剣な顔になって
『明日、此処からあなたを連れ去りたいと思う。』
と言い出した。最初は少しポカンとしてしまったが気付いた私はうなずく。
   翌日、ドアノブを握りながら、望は,こちらを見る。私は少し怖かったけど、うなづき指輪を抜き捨てた。ドアが音を鳴らしながらゆっくりと開く。私達は、走り出した。

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