あなたside
みんな動き始めたね
…でもなんだろう……
別にそこまで殺意は沸かない
こうゆう時、普通の人ならどうなるのだろう
多分1番自分自身の事が分かってない
違う
“知ってはいけない”気がする
突然後ろから呼ばれた
足音が聞こえなかった……
後ろにいたのは
夏油さんだった
…え…?
分からない
違う
分かってはいけない
“これ以上思い出してはいけない”
夏油さんは話すのをやめない
そうゆう所…本当“昔”から変わってない……
“昔”……?
昔って……何?
何かが……
黒い何かが私を囲む
そして口々に言った
“なんでここに居るの?”
“なんの為にここに居るの?”
“人殺しが”
やめて
やめて……
夏油傑の前に横に立つ少女はーー
不敵な笑みをしていた
その目に映るのはーー
世界
まるで、ゴミを見るようにーー
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!