監督に挨拶するみなさんの声が聞こえる 他にもスタッフさんの声がする
この声を聞くたびにちゃんと夢が叶ったんだと実感する
違う人達の挨拶する声が聞こえ私はその方を見る
そんなことを思いながら私は元の方向に体を戻す
いきなり腕を引っ張られ反射的に声のした方を向く
顔を見ると顔が整っている男の人が
笑顔で私にそう言う
笑っていた顔が困った顔に変わる
でも、この顔どこかで…そう思っていると
パッ と表情が変わる
指を折って数えていると
ミンギュ君を見上げながらそういう
微笑みながら言われ ドキッ としてしまう
照れくさそうに笑う彼はパク ミンギュ君 私の幼馴染だ 7年ぶりだから中学校以来?
ミンギュ君の顔が少し驚いた顔になる
…え?
フハッ と少し吹き出したように笑い出すミンギュ君
中学生の頃2人で話したことを思い出す
ふふっと2人で笑い合う
奥の方からミンギュ君を呼ぶ声が
去っていくミンギュ君に手を振る
ミンギュ君とは家が隣で小さい頃からずっと一緒だった でも中学校を卒業してから高校が別々になりあまり会わなくなってしまった
そして私は実家暮らしから一人暮らしに変わり全く会わなくなってしまったのだ
だから久しぶりに会えて嬉しかった ミンギュ君の笑った顔が頭に浮かぶ
時間を確認するとあと少しで撮影が始まる
私は彼らを探すため歩き出した
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。