東条side
夜 、コンビニに行こうと思って外に出た 。
そしたらちょうど部活の帰りらしい川崎と会った 。
川崎「 あ 」
『 よお 』
川崎「 どこ行くの?」
『 コンビニ 』
川崎「 ふーん 」
『 あなたは?一緒じゃねえの?』
川崎「 …… 先帰ったと思うよ?」
『 ふーん … ?』
少し川崎と話をして家の下のコンビニに向かった 。
店内に入るとなぜかあなたがいて 。
『 あれ?あなた?』
野翠「 … 」
『 あなたさーん?』
野翠「 わっ 、あ 、なんだ正義 … 」
『 なんだってなんだよ 笑
買い物?あ 、風邪薬じゃん 。風邪?』
野翠「 うん 、ちょっと 」
『 … 今日おばさんは?』
野翠「 … また夜勤みたい 」
『 そっか 、』
あなたの両親は昔離婚してて 。
なんか今も関係が複雑らしい 。
おばさんも水商売ばっかでずっと帰って来ねえし 。
なら 、あなたはおじさんの方行った方が
良かったんじゃないかって思うぐらい 。
『 今日も原田の授業だるかったなー 』
野翠「 きっと明日もだるいっしょ 」
『 明日休もうかなー 』
野翠「 … 本気で休みたいなあ 」
『 ……… なんかあった?』
野翠「 え?」
『 川崎と 。今日一緒に帰って来なかったし 』
野翠「 … 別に何もないよ 」
『 嘘つくの下手くそ 』
野翠「 うっせ 。正義には関係ない 」
『 早く仲直りしろよ?』
野翠「 … 喧嘩じゃないもん 、」
そういうあなたの横顔は 、
どこか悲しそうな顔をしていた 。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。