第2話

Prolog
32
2021/01/30 23:42
医者
医者
あなたの余命は、あと半年です
風鈴
風鈴
……え?
唐突に、そう告げられた。
余命が、あと半年……?
嘘だ、嘘だ、嘘だ……
手足の震えが止まらない。
陽
……先生、それは本当なんですか?
私の隣に座っていた陽が、代わりに聞いてくれた。
平然としているけど、違う。
陽の手足は、すごく震えていた。
医者
医者
はい、本当です
なんでこの人は、そんな普通そうな顔で言うの?
人の死なんか慣れているから?
もう、死ぬことが分かりきっているから?
……もう、なんでもいいや。
風鈴
風鈴
……行こう、陽
私は席を立って、早足で診察室の外に出る。
後ろから、陽が小走りで追いかけてくるのが見えた。
陽
待って、風鈴!
風鈴
風鈴
なに?
陽
もう一度、話を聞こう?
陽
もしかしたら、治るかもしれないし……
風鈴
風鈴
嫌だ
風鈴
風鈴
あいつは、人の命を何とも思ってない
風鈴
風鈴
死を平然と告げる人の話なんか、これっぽっちも聞きたくない
陽
でも……!
風鈴
風鈴
もう、余命が延びることはない
風鈴
風鈴
私の命はあと半年だけ
風鈴
風鈴
なら私は、その残された時間を使って、自分がやりたいことをやるだけ
陽
やりたいこと……?
風鈴
風鈴
うん
風鈴
風鈴
いくら死ぬのが分かっていても、誰にも知られずに死んでいくのは嫌だから
風鈴
風鈴
ネットでもいいから、私の命のタイムリミットを音に乗せてたくさんの人に伝えたい
風鈴
風鈴
それが、今の私の願い
陽
……分かった
陽
私も、出来る限りは協力する
陽
それが、風鈴の願いなら
風鈴
風鈴
ありがと、陽
こうして、私達の『ライフリミット』は幕を上げた。
どうか、神様が私達に微笑んでくれますように──
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
作者
作者
えと、はい
作者
作者
どうでしたか?
作者
作者
主人公の風鈴ですが、前回の紹介で書かなかった設定とかあるんで、ここで教えます
音梨風鈴おとなしふうり
陽とは幼馴染みに当たる関係で、唯一信頼する親友。
父と母はすでに他界しており、兄は海外に主張している為、数年前から一人暮らしをしている。
表情の変化がなく読み取り辛いが、かなりの美人。
割合で言うと、可愛い70、綺麗30。
かなりモテるが、本人は全く気付いていない。
作者
作者
まあ、こんな感じですかね
作者
作者
陽は、普通の家の子供だと思ってください
作者
作者
兄弟姉妹はいません
作者
作者
はい、以上です
作者
作者
ばいフォク

プリ小説オーディオドラマ