唐突に、そう告げられた。
余命が、あと半年……?
嘘だ、嘘だ、嘘だ……
手足の震えが止まらない。
私の隣に座っていた陽が、代わりに聞いてくれた。
平然としているけど、違う。
陽の手足は、すごく震えていた。
なんでこの人は、そんな普通そうな顔で言うの?
人の死なんか慣れているから?
もう、死ぬことが分かりきっているから?
……もう、なんでもいいや。
私は席を立って、早足で診察室の外に出る。
後ろから、陽が小走りで追いかけてくるのが見えた。
こうして、私達の『ライフリミット』は幕を上げた。
どうか、神様が私達に微笑んでくれますように──
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【音梨風鈴】
陽とは幼馴染みに当たる関係で、唯一信頼する親友。
父と母はすでに他界しており、兄は海外に主張している為、数年前から一人暮らしをしている。
表情の変化がなく読み取り辛いが、かなりの美人。
割合で言うと、可愛い70、綺麗30。
かなりモテるが、本人は全く気付いていない。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。