その頃俺(剛)は、セイラさんと、曲作りをして舞い上がっていた。
セイラさんと二人きりでいれること、曲作りが、できることが、何よりも嬉しかったから・・・・
でも、セイラさんは・・・
俺の気持ちには、全く気付いてくれやんのや・・・・
そう言って、顔を近づけてくる彼女(/≧◇≦\)
そういうこと、なんで平気で出来るんやろ・・・・
っていうか、鈍感な子で助かったかも・・・・
どうして、そんな悲しそうに笑うの?
声色が変わった?
ガシャン
なにかが割れる音がした!
そのとき、破片が俺の肩に刺さった
俺はこのとき思ったんや?なんで、電灯が、割れたのか・・・・
もしかしたら、力をコントロール出来なくなっていたんやないかって。
そして、すぐ、病院にきてくれた光一と、レイラさん。
それでも、少しは安静にしてなきゃならへんけど・・・
バシッ
レイラさんが、セイラさんの頬を叩いた
いつも穏やかなレイラさんが、声をあげた
なんだか、エスカレートしそうで、恐かった。
ビビ
なんだか、また、ガラスが割れそうな音がしたから・・・
出口の見えない迷路をさ迷っている俺たちは、とうとう危険な場所に一歩足を踏み入れてしもたんや。
彼女に、近づけやん・・・・
俺は、レイラさんに近づき、
光一の様子がおかしい
彼の声色も変わり・・・俺の首を絞め始めた
俺の首を絞める光一の手の力が強くなる・・・・
バレないようにしていたのに、とうとうバレてしもた・・・
ビシッ
俺の肩に激痛が走った・・・
そうして、消えてしもた・・
光一!目を覚ますんや!
そして、飛ばされた二人は・・・
なぜか、さっき起こったことを覚えていない二人・・・・
さっきの剛のケガも・・・
光一を、ここに連れてきてしまったのも・・・・
セイラは、思わず光一に抱きついた・・・
セイラさんは、気づいてしまったんや・・・・
自分の力の未熟さに・・・・
セイラさんのその腕を振りほどけずにいる・・・・
剛は、何かを叫んでいたような?
セイラは、泣き出した・・・・
いつもの憎まれ口は、どうした。なんか、ほっとけやんやんか!!
光一が、好きだから・・・・
レイラといる光一に、嫉妬しすぎる自分がいるから・・・・
だんだん、苦しくなってきた・・・
光一が、ふらついた
痩せ我慢だ・・・・
それきりしゃべらなくなった・・・・
レイラさんは、祈り続けた。
微かだが、お互いの声が、聞こえているようだ・・・・
それは、セイラさんが、初めてレイラさんに、助けをもとめた瞬間だった・・・
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。