第2セット中盤、14対7で稲荷崎がリード。
侑兄ちゃんのサーブが、烏野のリベロに向かって打たれる。
オーバーで取ろうとしとったリベロの手がかするだけで、ボールは取られへんかった。
侑兄ちゃんの狙いはリベロ。
さっきからリベロ居るときジャンフロばっかやし、
多分取るん苦手なんや。
あのリベロの子。
ドリンク準備せな。
またや...。
タイムアウトが終了。
侑兄ちゃんがまた4歩で歩幅を数える。
リベロが取るんに...。
リベロん子がアンダーで取ろうとしたけど、またボールは床に落ちた。
点差も随分開いてきた。
めっちゃ沈んどるし。
...え?
指立てやっとる...。
侑兄ちゃんのサーブが、またリベロんとこに打たれる。
今度はしっかりとレシーブして上げた。
3番の人が侑兄ちゃん狙いでスパイクを打った。
侑兄ちゃんだけを崩さばええわけじゃない。
私の兄ちゃんは2人居るんやで。
治兄ちゃんが角名さんにCのトスを上げた。
11番の子が角名さんの目の前で跳んだ。
が、スパイクを打つ瞬間に角名さんの体がななめに傾いた。
10点差まで追い込んだ。
まぁ、日頃からやっとったもんなぁ。
このまま波に乗っていきたい。
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♡と☆お願いします!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。