今日はシュアとジョンハニが
提供してくれた深夜のゲームをする日 .
夜中ならいつでも空いてますよ ,
というウォヌくんに甘えて
次の日が休みの日である今日の夜中を
お借りすることにした .
嫌です . って
断られたらどうしようかと思って
誘うのがものすごく緊張ものだった .
今ももちろんすごく緊張してるけど
ウォヌくんが楽しくなりそうと
言ってくれたことによって少し収まる .
敬語がちょくちょく外れては
たまにタメ口になることも .
それがくすぐったくとも
なんだか嬉しかった .
次があるだなんて
毎回思っていない私は
ウォヌくんの言葉で舞い上がる .
" 今度からは . "
今度は来ない , と
いつもジョンハンが言うけれど
ウォヌくんの今度は信じたい .
へ , へぇ … って …
変なことを言ったよね , 絶対 .
ふっ , と 鼻で笑ったような音が聞こえる .
なんだかその声とセリフに
ブワッと身体が熱くなるのが分かる .
可愛い , なんて
言われたのはいつぶりだろうか .
もうダメかもしれない .
まだ始まったばかりなのに ,
ウォヌくんの全部が
私のドキドキの材料になる .
ただのゲームだとして
私はこの時間耐えられるのだろうか ??
画面の向こうから聞こえるのは
紛れもないウォヌくんの声で ,
いつまで経っても緊張したまま .
ん … ?
ゲームの話じゃないの … ?
聞き流していた私が悪いとはいえ
ホーム画面に戻った液晶から
鮮明に聞こえる言葉は
確実にそう言っていて …
今思い返せば話しかけたのは私か …
… でもなんでそんなことを , !?
言えない理由なんかじゃない .
マッチングアプリで話しかける理由なんて
たかが知れているようなものばかりだし .
しれっとした声でそう言うから
私は素直に
そう口に出した .
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。