ある日を境に、皆が俺のことを好きだと知った。
それから、俺は、皆に襲われる猫になった。
そうなったきっかけは、とても些細な出来事から始まった。
~~一週間前~~
シ「あ~、フルメンの企画オモロw 」
ン「俺もう疲れた・・・。」
マ「ンダホへとへとじゃん。」
モ「グミ食べる~?」
ぺ「部屋グッチャグチャw 」
ダ「喉乾いた~!」
ザ「イヤ、ここにコーラあるじゃんwww 」
ン「眠い・・・。」スヤァ
マ「おいおい、ンダホもう寝ちゃったよ。」
モ「寝かせとけば?」
ダ「俺コンビニ行ってくる~。」
ザ「あ、俺も~。」
ぺ「俺も行く。」
シ「じゃあついでになんか買ってきて。」
モ「・・・行ったな?」
シ「おー。」
マ「俺もう我慢できねーよ。」
シ「じゃあ、もう、いいよな。」ゴソッ
マ「フフっ、可愛い・・・。」チュッ
モ「おい、キスはずるくないか?」
マ「おでこだからいいじゃん。」
モ「何だよそれ。」
ン「・・・んぅ。」
シ「おいあんまり騒ぐなよ。」
ぺ、ザ、ダ「ただいま~・・・って、え?」
シ「⁉」
ぺ「・・・は?」
ダ「何でお前ら勝手に手ぇ出してんの?」
ザ「それは怒るよ。」
マ「誰が手を出そうが、勝手だろうが。」
モ「お前らもンダホが好きなの?」
ザ「じゃなきゃこんなに怒るかよ。」
ぺ「俺達だってンダホのことが好きだよ?」
ン「何・・・皆何言ってんの?」
ダ「・・・起きてたのか。」
シ「ンダホ、よく聞け。俺達はな、お前のこ
が好きなんだよ。」
ン「え、え?」
マ「ンダホは誰が好きなの?」
ン「俺は・・・皆大好きだよ?」
モ「誰か一人って、言われたら?」
ン「え・・・分かんない。」
ぺ「この状況からして、誰もンダホのことを
渡す気無さそうだもんね。」
ダ「ンダホは、誰かを好きってことは無さそ
うだし。」
ザ「それじゃあさ、皆でンダホを可愛がれば
いいんじゃない?」
シ「どういうことだ?」
ザ「だって、いちいちこんな状況になるくら
いだったら、皆の了承を貰っておいたほ
うがいいじゃん。」
マ「確かに、今みたいな険悪な雰囲気、めん
どうくさいしな。」
モ「はい、決定~!」
ぺ「つまり?」
ダ「つまり、いつでもンダホを襲っていいっ
ことだよ。」
ン「俺は、どうなるの?」
シ「ンダホは、俺達に合わせればいいってこ
と。」
全員「ンダホ、よろしくね。」
ン「・・・はい。」
・・・俺、どうなるんだろう。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。