土曜日、3人で勉強会をする日になってしまった。
3人で涼さんのお家まで歩いた。
長岡くんに涼さんとの関係がバレるのが嫌だった。
涼さんのお家に来るのは1週間ぶり。
いつも綺麗だなと思う。
涼さんはピザ屋さんに電話していた。
涼さんは行ってしまった。
長岡くんと2人になるのが気まずかったのもある。
だから私が買い物へ行きたかったの。
涼さんが家を出てすぐにお皿とコップ、お箸の準備をした。
1番みられたくない人に見られていたみたいだった。
さて、なんて言い訳しよう。なんて説明しよう。
はあ、だめだもう、何も言い訳できない。
動揺していつもより大きな声で否定してしまった。
セフレじゃないよね…??シてないし…、でも、
理玖に幻滅されたくなかった。
はあ、私ってどうしようもない女だ。
思わず弱音を吐いてしまいそうになった。
ピンポーン
ピザが届いたみたいだった。
ピザを食べて、勉強を始めた。
長岡くんはテスト範囲すら知らなかったみたい。
涼さんはずっと長岡くんに勉強を教えていた。
私は黙々と一人で勉強していた。
気づいたら時刻はもう24時になっていた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。