第7話

オレはやっぱり知りたい
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2019/09/19 07:52
菅原 理玖
「ただいま、」
理玖の兄(菅原 隼人)
「おかえり、久しぶり」
菅原 理玖
「おう、久しぶり、隼人」
理玖の兄(菅原 隼人)
「母さん、もうすぐ帰ってくるって」
菅原 理玖
「そっか」

オレが帰ると兄が帰ってきていた。

なんだか久しぶりな感じがした。先月も会ってるのに。


理玖の兄(菅原 隼人)
「父さんのとこ寄ってきた?」
菅原 理玖
「うん。今月は黄色い花だった。」
理玖の兄(菅原 隼人)
「アレって全部、愛花ちゃん?」
菅原 理玖
「そうだと思う。」
理玖の兄(菅原 隼人)
「愛花ちゃん、元気?」
菅原 理玖
「わかんねえ。オレ避けてるから。」
理玖の兄(菅原 隼人)
「もうかっこつけんの辞めれば?」
菅原 理玖
「うるせえよ、」


愛花、たぶん元気じゃないと思う、多分新しい母親とうまくいってない。

理玖の母(菅原 さえ)
「ただいまー、あらもうみんな帰ってきてたのね。」
菅原 理玖
「おかえり」
理玖の母(菅原 さえ)
「理玖、あんたまた傷だらけで。
気をつけなさいよ!」


喧嘩ばかりしているオレのことを絶対に怒ったりはしない母親。

理玖の母(菅原 さえ)
「隼人、あんたはちゃんとご飯たべてるの?」
理玖の兄(菅原 隼人)
「美味しいご飯食べさせてもらってます、オレ同棲始めたの。」
理玖の母(菅原 さえ)
「今度連れてきなさいよ。」
理玖の兄(菅原 隼人)
「おーう。」


隼人は彼女と同棲を始めたらしい。たぶんその人と結婚するんだと思う。もう24歳になる。

菅原 理玖
「母さん、疲れてない?」
理玖の母(菅原 さえ)
「母さん体力、年の割にはあるのよ、理玖優しいよね。」
理玖の兄(菅原 隼人)
「ほんっとに理玖って優しいよな。なんで彼女いないの?」
菅原 理玖
「うるせえ、よ。」


久しぶりに家族全員が揃う21日。

理玖の母(菅原 さえ)
「さっき、大吾さんに会ったのよ。」


大吾さんというのは愛花のお父さん。


菅原 理玖
「なんか話した?」
理玖の母(菅原 さえ)
「愛花ちゃん、反抗期なのかな、もう1年顔合わせてないって言ってた。
自分が家に帰る時いつも居ないんだって、嫌われたのかもって言ってた。
愛花ちゃんちゃんと学校には行ってるんでしょ?」
菅原 理玖
「来てるよ。」


愛花が家にいないって、家出?


理玖の兄(菅原 隼人)
「愛花ちゃんのお父さん再婚したじゃん、妹できたじゃん。
もしかして新しいお母さんとうまくいってない、、、?」
理玖の母(菅原 さえ)
「だったら、うちにくればいいじゃない、愛花ちゃん。
理玖もそのほうが嬉しいでしょ?夜遊びやめられるよ。」


それができたらしてる。もう愛花がオレに近寄ろうとしてくれなくなった。


理玖の母(菅原 さえ)
「愛花ちゃんのことこっそりでもいいから注意してみてあげなよ理玖。
あんた喧嘩だけは強いんだから、愛花ちゃんになにかあったら必ず守ってあげなさいよ。」

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