第6話

第5話
11,676
2022/12/11 22:00
現在:雄英














緑谷出久
転校初日に五分で早退…
麗日お茶子
嵐みたいな子やったね…
















ガラガラっ。


















休憩時間中、目の前のザワザワした教室のドアが開かれる。
















すると教室中の視線がこちらを向き、その目は驚きで見開かれた。














あなた
………
五条悟
どうもどうも〜こんにちは〜!
五条悟
いやぁ〜、すみませんね、相澤先生。
















不機嫌顔の私を引き連れてきたお兄ちゃんが先生にそう言い、1年A組は私とお兄ちゃんを交互に見比べる。














麗日お茶子
目隠し…!目隠ししとる…!
緑谷出久
家族…かな?
飯田天哉
アレで他人はないんじゃないか…?
















色々囁かれる中、お兄ちゃんは私の手を取ったまま教室へ足を踏み入れた。














五条悟
妹が勝手に早退して来たみたいでね。
相澤消太
…いえ、電話の内容で察しましたので。
相澤消太
戻って来てくれて助かります。
1年A組
(やっぱ家族…!!)
五条悟
何度も言うけど、ダメだよあなた〜。
五条悟
もし本来はここにいる時間に何かあった場合
五条悟
腐ったミカンから小言言われるのは、僕とあなただよ?
あなた
………
五条悟
疲れて帰って来た後で、僕とあなたとの時間潰されるの嫌でしょ?
















その問に小さく頷く。
















それを確認すると、お兄ちゃんはニコッと口元に笑みを浮かべた。














五条悟
じゃあそうならないよう、頑張ろっか。
あなた
…はーい。
五条悟
よしっ、いい返事いい返事!
















お兄ちゃんはそう言うと、私の頭を優しく撫でる。














五条悟
じゃあ僕、これから出張だから。
五条悟
僕がいない間、頑張るんだよ?
あなた
…えっ。
あなた
何それ?聞いてないよ??
五条悟
あれ??言ってなかったっけ??
















ポカンとするお兄ちゃんに全力で詰め寄った。














あなた
お兄ちゃん、よりにもよって私に言うの忘れてたのっ!?
あなた
信じらんない!!
五条悟
言ってなかった!?
あなた
言ってない!!
五条悟
えぇ…言ったつもりだったんだよ…!!
五条悟
本当ごめん!!!
















お兄ちゃんは顔の前でパンっ!と両手を合わせ、頭を下げてくる。














あなた
も"〜最悪っ!!
あなた
私がここにいるの、どれだけストレスになるか分かってないでしょ!!
あなた
日頃のストレスと一緒に愚痴ろうと思ってたのに〜っ!!
五条悟
本当にごめん〜っ!!!
あなた
分かったらさっさと行って、さっさと帰って来て!!
あなた
もちろん大量の甘いお土産と一緒にね!!
















するとお兄ちゃんは「了解しました…!」と私に向かって敬礼し、














五条悟
頑張ってね…!!
















そう言いながら足早に教室を出て行った。














あなた
……
















私はお兄ちゃんを見送った後、














あなた
…はぁ……最っ悪。
















そう呟いて教室内を睨みまわした。














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