第4話

君のもとへ
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2018/04/08 02:07
体力の無い俺が全力疾走する。
淳太
はぁ、はぁ…。しんど…。
淳太
すみません、これ落としませんでしたか?
さあ、俺の勘が当たるんやろうか…。




違ったらどないしよ…。




まあ、俺は自信しかないけどな。←


貴方
はい…?
できるだけ笑顔で声をかける。



でも、結構顔やばいんとちゃうか?



俺の胸、、

今までにないくらい大きな音で鳴ってる。




これは走ってきたからやなくて、

多分、君にドキドキしてる。




聞こえてないかホンマに心配。
貴方
あ!これ、私のです…!
淳太
ほんまですか?
貴方
はい!本当にありがとうございます…!
深々と頭を下げられる。



いやぁ…、ほんまに大事なもんなんやな…。
淳太
こんなん落としたらアカンで。
淳太
この価値知らん奴にすぐ取られてまうわ。
彼女の手にハンカチを渡す。
貴方
実はこれ、母の形見で…。
貴方
貴方が拾ってくださらなければ…今頃私は…、
貴方
本当にありがとうございます!
俺の渡したハンカチを大事に握りしめ、

深々と頭を下げる彼女。



可愛い。



ホンマに可愛いんやけど。


もう好きや。←
淳太
そうなんか、良かったわ。
はよ届けられて。
俺の中では微笑んでるつもりやけど、

ニヤけてそうでヤバい…。

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