第76話

*°♡ 76
5,319
2020/12/05 15:26
部活後、うちは予定通りみんなに料理を振舞った。
忙しくて来れん人もおるけど、一番お世話になった人たちが集まって一安心や。
宮 治
宮 治
先輩、この豆腐ハンバーグめっちゃ美味いですわ!
彼女
彼女
信ちゃんの豆腐ハンバーグの方が美味しいで
尾白 アラン
尾白 アラン
信介、料理するん?
北 信介
北 信介
ほんとにたまにやけどする
宮 侑
宮 侑
北さんの料理食べてみたいです
北 信介
北 信介
ほんなら少し待っとき
彼女
彼女
何作るん?
北 信介
北 信介
とっておきのやつや
彼女
彼女
もしかしてあれ作るん!?
角名 倫太郎
角名 倫太郎
あれってなんですか?
彼女
彼女
うちが具合悪い時とかに作ってくれる卵がゆや!
尾白 アラン
尾白 アラン
めっちゃ美味そうやな
宮 治
宮 治
先輩の料理出汁効いとってほんま美味いです
彼女
彼女
治くん、褒めてもなんも出てこんよ笑
角名 倫太郎
角名 倫太郎
治は食への執着がやばいんですよ
宮 侑
宮 侑
そんな食ったら腹壊すで
宮 治
宮 治
大丈夫や、壊さん
2年生組の会話を聴きながら、うちは台所へと向かった。
台所に入ると、お出汁のいい香りがして早く食べたいなって思う。
どんなに具合悪くても、信ちゃんの卵がゆだけは特別なんやで。
北 信介
北 信介
あとネギ刻んで入れるだけや
彼女
彼女
こないな大きい土鍋で作ったん初めてちゃう?
北 信介
北 信介
初めてやな
ちゃんと美味いとええけど
彼女
彼女
大丈夫や、美味しいんは保証されとる!
北 信介
北 信介
ありがとさん
卵がゆができるのを待ち、茶の間に運ぶとみんな目を輝かせて土鍋の中を覗き込んだ。
信ちゃんが作った卵がゆは大好評で、あっという間になくなった。
沢山用意した料理は跡形もなくなり、みんな満足そうに帰っていった。

プリ小説オーディオドラマ