第64話

*°♡ 64
5,656
2020/11/25 14:00
朝練が始まって少ししたら頃、私は目立たないように体育館に入ってドリンクの準備を始めた。
ドリンクを運ぶ時は腰に来るかと思ったけど、へっぴり腰で運んだらそこまでだった。
彼女
彼女
よし、あとはこれを…
宮 侑
宮 侑
先輩、さっきはすんませんでした!
彼女
彼女
別にもう気にしとらんよ
やから早く朝練戻りい
宮 侑
宮 侑
せやけどっ…
彼女
彼女
信ちゃんに怒られんうちに戻りい
宮 侑
宮 侑
うっす…
すんませんでした!
侑くんはうちにもう一度頭を下げ、練習に戻って行った。
その後、治くんも謝りに来ようとしたけど、侑くんに止められとった。
まぁ、うちも怒りすぎたしもうとっくに許しとるんやけどな。
北 信介
北 信介
ドリンク、重なかった?
彼女
彼女
おん、大丈夫やったよ
北 信介
北 信介
せやけど、へっぴり腰やったで
彼女
彼女
あの角度が一番安全やった
北 信介
北 信介
片付けん時は俺がやるで、声掛けて
彼女
彼女
ううん、うちがやるよ
信ちゃんは風邪引かんうちに着替えて
北 信介
北 信介
なら、急いで着替えてくるで待っとき
そう言って、信ちゃんは更衣室の方へ駆けて行った。
時間ない訳でもないんやけどなんとなく1人でこなしたくて、私は空になったドリンクボトルを水道へ運んだ。
そして、それを洗っていると後ろから地を這うような声が聞こえてきた。
北 信介
北 信介
待っとき、って言ったやろ
彼女
彼女
時間もったいなかったんよ
北 信介
北 信介
俺が無理させたんやし、俺がやる
彼女
彼女
ええから、信ちゃんは教室戻っとき
あ、やばいと思った。
北カップル、喧嘩勃発のようです。

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