第113話

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4,068
2021/01/05 14:18
北 信介
北 信介
ほな、荷物ロッカーに預けよか
彼女
彼女
せやね!
北 信介
北 信介
必要なもんちゃんと出しとき
彼女
彼女
おん、リュックに入れる
北 信介
北 信介
重いやろし、俺が持つわ
彼女
彼女
え、そんなことさせられん!
北 信介
北 信介
ええから甘えとき
一通りの荷物を詰めたリュックが信ちゃんの手に渡り、めちゃくちゃ申し訳ない気持ちになる。
それなりに重いからうちが持つ予定やったのに。
北 信介
北 信介
ほな、まず最初に京都タワー行って、その後近くで飯にしようや
彼女
彼女
おん、了解!
北 信介
北 信介
はぐれんように手握っとってな
彼女
彼女
絶対離さんから大丈夫!
信ちゃんの手をぎゅっと握り、京都タワーに向かう。
移動しながら時間があったら清水寺にも行きたいね、なんて話をする。
割と近いみたいやし、寄ってみたいって言われたら賛成一択やな。
北 信介
北 信介
ここが京都タワーか…
彼女
彼女
展望台からの景色綺麗らしいで
北 信介
北 信介
ほんなら行ってみようか
彼女
彼女
せやね!
北 信介
北 信介
ちょっと大変かも知らんけど、無理しないで何かあったら言うんよ
彼女
彼女
おん、ちゃんと言うでな
そして、展望台に着くとあまりの絶景に言葉を失った。
こんなに綺麗な絶景、生きてる中で数えられる程しか見たことないわ。
北 信介
北 信介
ほんま綺麗やな…
彼女
彼女
ほんまに…言葉が出ん…
北 信介
北 信介
こういうのを本当の絶景って言うんやろな
彼女
彼女
せやな…胸が熱くなるわ
北 信介
北 信介
こん子も喜んどるとええけど
彼女
彼女
最近やっとうにょうにょ動いとるの感じるようになったからね
北 信介
北 信介
俺もはよ胎動感じたいわ
彼女
彼女
もう少し待っとってね
お腹を撫でながら、僅かに動いとる我が子を愛おしく思う。
しばらく景色を眺めたあと昼食を摂り、清水寺へと向かった。

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