信ちゃんにそう返事をして下に行こうと起き上がったら、腰が痛くて悲鳴をあげそうになった。
あかん、こんなに痛いなんて想像しとらんかった。
せやけど、早く下に行かな心配されてまうし、急いで行かんと。
信ちゃんが作ってくれた夕食は豆腐ハンバーグで、さすが好物なだけあるなと思った。
豆腐ハンバーグはヘルシーやし、私も大好きなメニューやから嬉しかった。
小さく切り分けた豆腐ハンバーグを口に運ぶと、相変わらず美味しい信ちゃんの味に頬が緩んだ。
ほんま、どないしたらこんな美味しいの作れるんやろ。
作り方教えて、って何度も言ってるけど俺はお前の味が好きやから、って教えてくれん。
うちは、信ちゃんの味作りたいのに。
夕飯を食べ終えた後はそれぞれ課題をやって、布団に入った。
お風呂上がりにマッサージしてもらったから、腰の痛みはだいぶ引いていた。
一度だけ唇を重ねて、私たちは眠りについた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。