第96話

❁ 18
4,704
2020/12/16 09:14
信介 side
北 信介
北 信介
1時間経ったけど起きれそうか?
彼女
彼女
おん…すぐ起きる…
北 信介
北 信介
もし起きれそうやなかったら無理せんでええよ
彼女
彼女
ううん…起きるの…
北 信介
北 信介
ほんなら起きてみような
彼女
彼女
おん…おはようさん…
ゆっくりと体を起こした彼女を支え、ちゅっと頬に口付ける。
まだまだ眠そうな顔をしていたが、さっきよりはスッキリした顔をしている。
北 信介
北 信介
今日、病院行くで
彼女
彼女
なんで…?
北 信介
北 信介
最近眠い原因わからんと不安やろ?
彼女
彼女
不安やけど…病院は嫌や…
北 信介
北 信介
俺ずっと傍におるから、行ってみんか?
彼女
彼女
ほんとに傍におる…?
北 信介
北 信介
おん、傍におるよ
やから、頑張ろう?
彼女
彼女
そこまで言うなら…頑張る…
彼女は目に涙を溜めながら、頑張ると言って頷いてくれた。
昔から病院嫌いは変わらず、今も健全らしいな。
用意を済ませて車に乗り、彼女を安心させようと色んな話をする。
不安にばっかりさせとったら、良くないと思うし。
彼女
彼女
うち今日の夢怖かったん
北 信介
北 信介
どないな夢見たん?
彼女
彼女
信ちゃんと離れ離れになる夢…
北 信介
北 信介
大丈夫や、離れんから
彼女
彼女
夢でもそう言ってな、うちのとこから離れて行ったんよ…
北 信介
北 信介
それはかんにんな?
ずっとおるから安心してな?
彼女
彼女
おん…わかった…
若干うなされとったのは、夢のせいやったんやな。
どこか痛いんかと思ってさすったりしたけど、起こして抱きしめてあげるべきやった。
それからしばらく車を走らせ、彼女の実家でもある病院に着いた。

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