第45話

*°♡ 45
7,387
2020/10/15 00:00
予定通り、30分後に玄関に集まり、電車に乗って科学館に向かった。
科学館は思いのほか混んでいて、少々面食らう。
いつもは騒がしい双子も、今日はやけに大人しいと思ったらそういうことか。
宮 侑
宮 侑
北さん…俺、怖いんですけど…
北 信介
北 信介
こんな人多いの久しぶりや…
宮 治
宮 治
春高より人多い…
彼女
彼女
何当たり前のこと言うてんの
体育館にいる人数より多いに決まっとるやろ
宮 侑
宮 侑
サム正論かまされとる笑
北 信介
北 信介
侑、笑っちゃいけんよ
宮 治
宮 治
それ傷つくんでやめてもらえません?
彼女
彼女
ほな、中入るで!
人数分のチケットを購入し、いよいよ科学館の中に足を踏み入れた。
中は思ったよりも涼しくて、汗ばんでいた体が一気に冷えていく。
北 信介
北 信介
汗、冷えるな
彼女
彼女
おん、ちょびっとだけ寒いな
北 信介
北 信介
そうやな…なんか羽織るもの持ってくれば良かったな
宮 治
宮 治
俺ら念の為上着ありますよ
北 信介
北 信介
せやかて、治の上着は着せたくない
宮 侑
宮 侑
なら、俺の上着貸しますよ
北 信介
北 信介
俺の上着以外、着せたくないねん
彼女
彼女
信ちゃんの匂い好きやで
宮 侑
宮 侑
そういう天然なところほんま可愛いですね
宮 治
宮 治
ツム、口説くなや
先程までとは一転、双子はいつもの元気を取り戻したらしい。
私と信ちゃんの少し後ろで、いつものように喧嘩を始めた。
しかし、私たちが今いる場所は科学館。
そこまで騒ぐことも出来んから、信ちゃんが思いっきり睨み付けると静かになった。
彼女
彼女
信ちゃん、あれすごい
北 信介
北 信介
ほんまや、あれの中入る?
彼女
彼女
入りたい!
私が見つけたのは、シャボン玉の中に入れるといういかにも楽しそうなもの。
信ちゃんの手を引き、双子を連れて順番待ちの列の1番後ろに並んだ。

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