第105話

❁ 27
4,124
2020/12/26 03:48
彼女
彼女
信ちゃん、いい匂い
北 信介
北 信介
汗臭くないか?
彼女
彼女
全然臭くないで?
北 信介
北 信介
ほんならええけど
こん子が生まれてくる頃は梅雨やな
彼女
彼女
雨いっぱい降っとる時に生まれるんや
北 信介
北 信介
雨好きな子になるんかな
彼女
彼女
どうやろ、雨嫌やって言ってそうな気もするわ
北 信介
北 信介
女の子やったら、湿気がどうとか騒ぎそうやな
彼女
彼女
せやなぁ、そん時は可愛く髪の毛結ったるわ
北 信介
北 信介
俺はいつか嫌われるんかな…
パパ嫌いやって言われたらどうしよ
彼女
彼女
別に言われんと思うで?
北 信介
北 信介
いや、言われるわ…
パパ厳しい言われたら泣いてまう
彼女
彼女
ほんなら、程々にしとこうな
信ちゃんがうちの隣に横になって、優しくお腹をさすりながら赤ちゃんが生まれたあとの話をする。
パパ嫌いって言われるん怖いとか、信ちゃん意外と寂しがりやからな。
北 信介
北 信介
こん子が生まれたら、俺甘やかしてしまいそうやわ
彼女
彼女
デレデレな信ちゃん目に浮かぶで
北 信介
北 信介
せやけどな、悪いことは悪いってちゃんと教えるんや
彼女
彼女
おん、善し悪しははっきり教えんとな
北 信介
北 信介
俺な、不安なことあんねん
彼女
彼女
どないしたん?
北 信介
北 信介
出産の時立ち会いしたいと思っとるんやけど、痛そうにしとるお前見て一緒に泣いてまうかもしれん
彼女
彼女
ええよ、一緒に泣こ
うちも出産怖いし、傍におってや
そう言うと、信ちゃんはそれもそうやな、って微笑んだ。
自分が子供で信ちゃんみたいなパパやったら、絶対惚れてまうやろ。
それから少しお話しした後、うちは信ちゃんの温もりを感じながら眠りについた。

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