第135話

❁ 57
3,459
2021/02/11 11:00
数日後、無事退院したうちは久しぶりの我が家に帰ってきた。
彼女
彼女
やっぱ家が一番落ち着くわ
北 信介
北 信介
信弥しんやは初我が家やな
彼女
彼女
せやね!
ここが信弥しんやの家だよ〜
北 信弥
北 信弥
すぅ…すぅ…
北 信介
北 信介
よく寝とるな
彼女
彼女
さっきおっぱいしたからね
北 信介
北 信介
今日お義父さんとお義母さん来るんやっけ?
彼女
彼女
おん、早く信弥しんやの顔みたいって
北 信介
北 信介
人見知りせんかな?
彼女
彼女
大丈夫だとは思うけど…
泣くかも知らんな
お父さんとお母さんは本当に楽しみらしく、写真を撮って送ったら信介くんに似てるねって言うてた。
信弥しんやをベッドに寝かせてお茶を煎れようと台所に行くと、信ちゃんが後ろから抱きしめてくれた。
北 信介
北 信介
ほんま、ありがとさん
彼女
彼女
お礼なんか要らんよ
北 信介
北 信介
せやけど、信弥しんやが元気に生まれてきてくれたんは、あなたのおかげや
彼女
彼女
そうかな?
うち体調崩しとったし
北 信介
北 信介
でも、予定日まで頑張ってくれたやん
彼女
彼女
信弥しんやのこと、ちゃんと成長した状態で産んであげたかったから
北 信介
北 信介
俺は何もできんけど、育児頑張るから困ったこととかあったら言うてな?
彼女
彼女
おん、ありがとね!
信ちゃんの優しさが身に染みて、うちは涙が出そうになった。
実を言うと、病院で信弥しんやずっとぐずっとったし寝れてない。
おっぱい飲ませようとしても拒否られ、トントンしても泣かれてお手上げ状態なんよ。
お茶飲みながら信ちゃんには話すつもりやけど、仕事もあるし全てを背負わせんようにせな。

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