第124話

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2021/01/28 09:30
彼女
彼女
信ちゃん…
北 信介
北 信介
落ち込んでどないしたん
彼女
彼女
うち、最近畑に行けてへん…
北 信介
北 信介
最近寒いし、ビニールシートかけて放置して俺もあんまり行っとらんよ
彼女
彼女
せやけどな、うち何もしてないねん
ニートと同じやねん
北 信介
北 信介
あなたはニートやない
腹ん中の子を守る使命があるやろ
彼女
彼女
せやけど、他の妊婦さんはみんな仕事しとるもん
北 信介
北 信介
他の人のこと気にせんでええ
俺は、あなたが家におった方が安心やねんから
彼女
彼女
ずっと家におってもいいの?
北 信介
北 信介
むしろ、そうして欲しいわ
大事な体やし、散歩以外は家におってええよ
そう言って頭を撫でてくれる信ちゃんは、どこまで優しいんやろ。
ストレッチ以外にも散歩とかに付き合ってくれるし、うちの為に色々してくれとる。
出産終わったら恩返ししたいなぁ。
北 信介
北 信介
帝王切開やから、出産の時傍におれんでかんにんな
彼女
彼女
気にせんでええよ
信ちゃんの分も気張ってくるわ
北 信介
北 信介
手術室入る直前までは傍におるから
彼女
彼女
ありがとさん!
それだけで心強いわ!
そう言って笑うと、信ちゃんは優しく微笑んだ。
手術なんて人生で初やし、麻酔とかも正直言うと怖い。
せやけど、こん子に会うためなら気張らずにはいられんのや。
彼女
彼女
せや、この間届いたベビーベット組み立てん?
北 信介
北 信介
せやなぁ、組み立てるか
彼女
彼女
出来上がるん楽しみやなぁ
北 信介
北 信介
完成したら侑たちに写真送らんと
彼女
彼女
せやね!
楽しみにしとるやろし
信ちゃんがダンボールを持ってきてくれて、うちは補助としてベビーベット作りを始めた。

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