信介 side
ええから、信ちゃんは教室戻っとき
彼女がそう言った瞬間、俺の中でプツリと何かが切れた。
そして、部員曰く鬼主将全開で俺は彼女と言い争いになった。
頼ってくれてもええやろ
何のための俺やねん
せやけど、これはうちの仕事や!
自分、頑固すぎんのも良くないで
頑固やないし、信ちゃんの方がガンコちゃんやろ
何言うてんねん
ガンコちゃんに謝れや
ここで喧嘩はあかんよ
みんな見とるし
アラン、ほっといてくれん?
なんやねん、それ
アランくん心配してくれとんのに
俺は別にええよ
ほな、気が済むまで喧嘩しとき
アランがそう言って他の部員を連れて立ち去り、俺たちの喧嘩は更にヒートアップした。
俺はお前が心配やねん
それはわかってんけど、うちの仕事やから1人で大丈夫や言うてるやろ
あんなぁ、少し俺の言うこと聞けや
なんやねん、それ
自分うちのことナメとんの?
もうええ、話にならん
それはこっちのセリフやわ
今日はもう話しかけんで
それもこっちのセリフや!
俺は彼女をその場に取り残し、1人で教室に戻った。
いつもなら多少のことは許せるんやけど、今回は絶対に俺から謝らん。
あっちも同じこと考えとるやろうし、長期戦になりそうやな。
ほんとは喧嘩なんてしたないけど、俺らもたまには喧嘩すんねん。
そして、この時の俺は気が付かなかった。
まさか彼女があんな目に遭うなんて。
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